【北京・成沢健一】中国外務省の洪磊・副報道局長は11日の定例会見で、尖閣諸島沖衝突事件の映像を流出させたと神戸の海上保安官が認めていることについて、「報道を注視している。中国側は、いわゆるビデオ問題が中日関係を妨げ続けることを望まない」と述べた。
中国側も日中関係の修復を模索しており、横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する胡錦濤国家主席と菅直人首相の会談実現に向けた雰囲気づくりに日本政府が努めるよう求めた形だ。
洪副報道局長はまた、日中首脳会談実現の見通しについては、「新たに提供できる情報はない」と従来と同様の回答を繰り返した。
毎日新聞 2010年11月12日 東京朝刊