表情固い菅首相…首脳会談相手はEUだけ
  菅直人日本首相は11日午後、ソウル空港に入国する際、重い表情を隠すことができなかった。

  尖閣諸島(中国名釣魚島)をめぐる中国との対立で内閣支持率が急落したところに主要通貨間為替攻防でもこれといった対応案がなく、戦々恐々としているからだ。特に為替問題は世界経済秩序の新しい構図をつくる主要20カ国(G20)ソウル会議の結果によっては、日本にさらに不利に作用するという懸念も菅首相の心をしめつけている。

  13~14日、横浜で開催されるアジア・太平洋経済協力機構(APEC)がG20会議直後に開かれるため、気が抜けてしまう点も愉快ではない。菅首相はひとまずすべての日程をAPECに集中させるという戦略を立て、ソウルでの日程を最小化した。

  しかし日本・ヨーロッパ連合(EU)首脳会談は例外だ。12日、ヘルマン・ファン・ロンパウEU常任議長と会い、来春、経済パートナー協定(EPA)交渉開始を提案することにした。核心利益がかかった事案に対して余裕を言っている時ではないという判断からだ。先月締結された韓国・EU間自由貿易協定(FTA)が大きな刺激剤になった。菅首相は胡錦濤中国国家主席とAPEC首脳会談の成功については「中国側が判断する問題」と述べた。

  


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