菅直人首相は13日、APEC首脳会議に先立ち、経済界のリーダーが参加して横浜市で開かれた「APEC・CEO(最高経営責任者)サミット」であいさつに立ち、APEC参加国が積極的に自由貿易圏形成の取り組みを進めていることに言及。「率直に言って、わが国はその潮流にやや立ち遅れていた」と指摘し、関係国との協議開始を決めたTPPについて、「日本は再び大きく国を開いていく決断をした。高いレベルの経済連携を目指す」と述べ、参加に強い意欲を示した。
TPP参加のハードルとなる農業問題については、「日本の農業は高齢化が進み、このままの状態では将来の展望が開けない。質の高い食品を海外に輸出できる農業を目指す」と述べた。【吉永康朗】
毎日新聞 2010年11月13日 東京夕刊