21カ国・地域が参加するアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が13日、横浜市西区のパシフィコ横浜などで2日間の日程で開幕した。これに合わせて菅直人首相は同日、中国の胡錦濤国家主席と会談した。日中首脳の正式会談は尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件後初めて。
会談は午後5時26分から48分までの22分間。両首脳は(1)戦略的互恵関係は両国国民の利益に合致し、地域・世界の発展にも重要だ(2)政府間と民間分野の交流を促進する(3)APECなどの議論を踏まえ、グローバルな課題で協力を強化する−の3点で一致した。
福山哲郎官房副長官によると、首相は尖閣問題について自ら切り出し、「日本の確固たる立場」を表明、胡主席も「中国の立場」を表明したという。
海上保安庁が撮影したビデオ映像流出事件については「政府が意図的に流出させたものではないので説明の必要はない」(福山氏)として話題にしなかった。