ロシア大統領、菅首相に領土めぐり感情的な表現回避を要請

2010年 11月 13日 20:58 JST
 

 [横浜 13日 ロイター] ロシアのメドベージェフ大統領は13日、菅直人首相と会談し、領土問題で感情的な表現を使うことを止めるよう要請した。ロシアのラブロフ外相が、記者会見で明らかにした。

 ロシア外相は「大統領は、感情的な表現は役に立たないため、これをやめるよう要請したうえで、経済を優先するよう提案した」と述べた。

 ロシア外相によると、メドベージェフ大統領が国後島を訪問したことについて、菅首相は遺憾の意を表明した。また、メドベージェフ大統領は菅首相にロシア訪問を招請し、菅首相はこれを受け入れた、という。

 一方、福山哲郎内閣官房副長官は会談後、ロシア大統領の国後島訪問について菅首相が首脳会議の場で抗議したことを明らかにした。

 福山官房副長官によると、菅首相は首脳会談で、大統領の国後島訪問は日本の立場や日本国民の感情から受け入れられないと抗議。大統領は、領土問題はロシアにとっても極めて神経質な問題だと述べるにとどめた。

 そのうえで菅首相は、北方四島の帰属問題を解決して平和条約を締結したいと発言。それに対して大統領は、あらゆる分野で協力し、特に経済分野での関係を発展させることで、両国の雰囲気を改善していくべきだと応じた。

 会談は午後6時過ぎから40分程度、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の合間に行われた。

 
 
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