2010年11月14日1時46分
【バンコク=藤谷健】横浜で開催中のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席しているベトナムのグエン・ミン・チェット国家主席(大統領)は13日、朝日新聞の質問に書面で回答を寄せた。
米国やシンガポールなどが協議を進める環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について、チェット主席は「アジア太平洋地域の重要で潜在力のある国々による深化した経済貿易協定」と位置づけた上で、「ベトナムは、地域経済統合に向けた取り組みの一環として、TPPの正式加盟に向けた交渉に入ることを決定した」と述べた。
一方、最近の中国の権益拡大が様々な摩擦を起こしている南シナ海(ベトナム名・東海)の問題では、東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国が合意した「行動宣言」の完全な順守を求めた上で、「地域の平和と安定のために(拘束力のある)行動規範の制定を目指すべきだ」と述べた。