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日中首脳会談に応じた中国の思惑は
< 2010年11月14日 2:24 >
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ＡＰＥＣ（アジア太平洋経済協力会議）首脳会議に出席するため、日本を訪れている中国・胡錦濤国家主席と菅首相は日本時間１３日夕方に会談した。首脳会談に応じた中国の思惑はどういうものなのか。取材にあたっている勝田真司記者がリポートする。
首脳会談の冒頭で、菅首相と握手をする胡国家主席の表情は、非常に硬く、厳しいものだった。また、中国国営・新華社は「会談」ではなく、「会って話をした」という言葉を使い、正式な首脳会談という扱いをしていない。さらに、中国中央テレビは、両首脳が握手する様子は使わずにニュースを伝えるなど、中国国内の目を強く意識している。
国内には相次ぐデモに象徴される根強い反日感情に加え、経済成長を遂げたことによる大国意識の高まりがある。そうした中、政権や軍の中でも強硬派が力を強め、胡主席といえども、弱腰や妥協と取られる対日外交はできないのが実情。一方で、「反日デモが庶民の不満と結びついて政府批判となることは避けたい」「パワーを背景にした強硬外交への警戒感や中国異質論の広がりは抑えたい」というのが本音だ。
今回、中国は日中関係改善への一歩を「そろり」と踏み出した形で、今後、歩みをどのように進めるかは、国内情勢を慎重に見極めた上で判断するものとみられる。
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