オバマ米大統領とメドベージェフ・ロシア大統領が14日、アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）首脳会議が開かれた横浜市内で会談した。両首脳は、今年４月に調印した新たな核軍縮条約「新ＳＴＡＲＴ」の早期批准に向け努力することを確認、ロシアの世界貿易機関（ＷＴＯ）加盟問題での米国の支持継続や、イラン核問題での協力などを協議。

　今月２日の米中間選挙では与党民主党が共和党に大敗。ロシア側の一部に、米上院での新ＳＴＡＲＴの早期批准を危ぶむ声も出ている。オバマ大統領は選挙後、年末までに上院が批准することを期待すると述べており、首脳会談でもこうした立場を伝えるとみられる。

　ロシア側は、メドベージェフ大統領が優先課題に掲げる「ロシアの近代化」への米側の支援に期待。ＷＴＯ早期加盟や、高度技術移転に関するオバマ政権の支持継続を求める考えだ。

　米側は、アフガニスタン安定化に向けたロシアの一層の協力を求める方針。（共同）