APEC首脳会議、まもなく首脳宣言採択し閉幕へ 午前中には日中外相会談も
神奈川・横浜市で開かれているAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議は、14日午後に首脳宣言を採択して閉幕する。一方、13日に急きょ行われた日中首脳会談に続き、14日午前、前原外相と中国の楊潔チ外相の会談が行われた。
13日は、短時間ながら、なんとか日中首脳会談を実現し、中国との関係改善の一歩としたい菅政権。
しかし、14日の外相会談で、なかなか具体的な改善の道は見いだせなかった。
午前10時すぎから35分間行われた外相会談では、尖閣諸島の問題について、楊外相は「敏感な問題は、適切に処理したい」と述べるとどまった。
また前原外相が、「フジタ」社員の拘束の理由について説明を求めたのに対し、楊外相が、「法律順守は必要だ」と応じ、14日現在、中断している東シナ海のガス田の共同開発交渉については、「交渉再開には、条件や雰囲気が必要である」と述べたという。
中国側は、会談後に予定されていた報道官の会見を急きょ、キャンセルした。
一方、菅首相は14日朝、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領と会談し、北朝鮮について、非核化の意思を具体的な行動で示す必要があるとの認識で一致した。
また、朝鮮王朝由来の図書「朝鮮王室儀軌(ぎき)」など1,205冊を日本が韓国に引き渡すことで合意した。
菅首相が議長を務めるAPEC首脳会議は、「成長戦略」について具体的な議論が行われており、14日午後に、アジア太平洋地域での自由貿易圏構想実現の道筋などを盛り込んだ首脳宣言「横浜ビジョン」を採択し、閉幕する。
(11/14 12:06)