横浜で開かれているAPEC=アジア太平洋経済協力会議は最終日を迎えました。13日の日中首脳会談を受け、前原外務大臣が急きょ、中国の楊潔チ外相と会談しました。
(政治部・山下達也記者報告)
会談の冒頭を取材しましたが、小さな会議室でひざとひざがぶつかるような距離で緊張感はありましたが、お互いを持ち上げる話が中心で、13日の首脳会談を関係改善につなげていきたいという意識が見えました。
前原外務大臣:「今後も日中関係発展のために、楊外相と力を合わせて仕事をしていきたい」
楊潔チ外相:「日本政府が今回、成功裏にAPEC首脳会議を開催されたことを心からお祝いしたい」
会談では、首脳会談の流れを受けて、民間交流の拡大などソフト路線の話が中心となりました。尖閣諸島の問題については、友好ムードを重視したためか、取り上げられませんでした。ただ、前原大臣が東シナ海のガス田問題で交渉再開を求めましたが、中国側から前向きな回答はありませんでした。
一方、APECでは、14日午後に首脳宣言をまとめます。このなかには、日本政府が「協議を開始する」としている環太平洋地域の連携のTPP=環太平洋経済協定も盛り込まれます。