日本に早期参加を呼び掛け　ＴＰＰでチリ大統領

　チリのピニェラ大統領は１４日、横浜市で開催された環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉参加国の首脳会合後、記者団に対し「日本とカナダを２０１１年のＡＰＥＣまでに加盟国として迎えたい」と述べ、日本に迅速な参加決定を促した。

　大統領によると、オブザーバーとして出席した菅直人首相は、関係国との協議開始を含む日本政府の対処方針を説明。「（最終的には）参加したい」と強い意向を示した。

　ＴＰＰはチリやシンガポールなど創設４カ国に、米国、マレーシアやペルーなどを加えた計９カ国で政府間交渉が行われている。

　会合では、ホノルルで開かれる来年のＡＰＥＣまでに９カ国が正式な加盟国となるよう交渉を進めることで一致。大統領は「可能なら同時期に日本とカナダを迎えたい。日本は早く決断する必要がある」と呼び掛けた。（共同）