保険金詐欺容疑、組員ら逮捕　県警、福井住宅放火と関連調べる

　福井南、鯖江両署と福井県警捜査１課、同組織犯罪対策課、同機動捜査隊の合同捜査班は１３日、自動車事故を偽装し保険金をだまし取った詐欺の疑いで暴力団組員ら男４人を逮捕した。

　逮捕されたのは▽福井市加茂内町、暴力団組員長谷川貴央（３２）▽越前町気比庄、建築業北崎博章（３０）▽鯖江市生まれ、住所不定、無職三上豊治（３０）▽越前市粟田部町、飲食店従業員高木義輝（３７）―の４容疑者。

　逮捕容疑は４人は共謀し、２００９年９月下旬ごろ、長谷川容疑者宅の車庫と乗用車との物損事故を偽装し、損害保険会社から対物保険金８４万円と車両保険金２６万円をだまし取った疑い。

　福井南署によると、長谷川容疑者は容疑を否認、北崎容疑者は黙秘、残る２人は容疑を認めている。三上容疑者が自分の乗用車を運転し車庫にぶつけたが、高木容疑者が運転していたと偽り保険金を請求した。対物保険金は北崎容疑者の口座に、車両保険金は高木容疑者の口座に支払われたという。

　北崎、三上両容疑者は、昨年７月に福井市内の住宅に火を付け全焼させた現住建造物等放火の疑いで逮捕、起訴されている。北崎被告の弁護人によると同被告は、長谷川容疑者が三上被告に放火を指示したと話しているという。県警は長谷川容疑者と放火事件の関連についても、慎重に調べるとみられる。

　保険金詐欺事件で県警は１３日、暴力団組事務所など数カ所を家宅捜索した。同様の手口の保険金詐欺がほかにないかや、役割分担などについて詳しく調べる方針。