2010年11月13日21時45分
菅直人首相は13日の日米首脳会談で、江戸時代末の第14代将軍、徳川家茂(いえもち)にあてたリンカーン米大統領の親書(複製)をオバマ大統領に贈った。大統領からは、日本人が初めて取得した米国特許(1883年)の複製が首相にプレゼントされた。首相が弁理士の資格を持つことにちなんだものだ。
オバマ氏は、奴隷(どれい)解放を宣言したリンカーンに強い思い入れがあり、大統領就任時にはリンカーンが就任式で使った聖書に手を置いて宣誓した。親書は1861年、当時のハリス駐日米公使の帰国を伝える内容で、リンカーンの署名がある。現在は外務省外交史料館に所蔵されている。首相の「国を開く」との思いも、幕末の開国に重ねた。
一方、首相に贈られた米国特許の複製は、横浜の花火師が申請した「昼花火」という発明だ。花火を打ち上げると、外皮が割れて作り物の鳥が飛び出し、空中を漂う内容だ。(金子桂一)