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【日中・日露会談】柳腰外交、またも通用せず 「譲歩」の末、念願の会談はわずか22分 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:外交
「日中の関係改善に向けて大きな一歩を踏み出した」
首脳会談に同席した福山哲郎官房副長官は胸を張ったが、「配慮」はなお続いた。
記者「尖閣に関し『日本の確固たる立場』を伝えたそうだが、具体的にどういう発言したのか」
福山氏「外交上のやりとりなので詳細は控える。外交文書も30年ルールがある」
首相は8日の衆院予算委員会で、胡主席との会談が実現すれば「尖閣諸島がわが国固有の領土であり、この地域に領土問題は存在しないと必ず申し上げる」と明言した。どんな「確固たる立場」を伝えたのか、説明責任があるはずだが、周辺は口をつぐむ。
しかも中国外務省は最終的に正式な会談ではなく「交談」(懇談の意)と発表。首相の努力は水泡に帰した。
ロシアのメドベージェフ大統領との会談も実現したが、これもやはり「配慮」と「譲歩」のたまものだった。
最近になって前原誠司外相が「不法占拠」という言葉を口にしなくなった。「北方領土は日本固有の領土であり、ロシアの不法占拠が続いている」という政府の基本スタンスは変わっていないはずだが、首相も首脳会談でこの言葉を封印した。「日本固有の領土」とさえ言わなかった。
だが、メドベージェフ大統領は「クリール諸島は将来もロシア領だ」と断言。仙谷由人官房長官が主導する「しなやかでしたたかな柳腰外交」はまたもや通用しなかった。