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中学受験と受験産業と親心

 今や中学受験は当たり前の時代。皆が口にしづらいその背景を『子どもは公立に預けるな!』(ソフトバンク新書、2008年)という著書の中で、精神科医の和田秀樹氏はキッパリと語っている。

 「特に首都圏の場合、学力のある子どもたちや社会階層の高い家の子どもたちは、ほとんど私立の中高一貫校に進学してしまうので、公立中学は極端に言うと学力の優秀な子どもや、いわゆる勝ち組の子弟がゴソッと抜けた状態になるわけです。そうすると、〝いろんな階層の子どもたち〟といっても、公立には勉強しないことに慣れた子どもたちや、特定の階層の子どもしかほとんど残らないことになるわけですから、これもまた問題ではないでしょうか」

(中略)「そういうあきらめムードに包まれた、学力の高い子どもがいない集団の中に身を置くことは、周りからの影響ということを考えたら、子どもの成長にとってかなりリスクの高いことだと考えなくてはなりません」

 このように言われると、小学生の子どもを持つ親の心は穏やかではない。少しでも良い教育環境を整えてあげたいと思うのは、自然な親心というものだ。勢い教育費は膨らむが、教育投資はある意味で遺産相続の一部のようなもの。ただし、受験産業側の言いなりになってやみくもにスケジュールを立てると、子どもはかえって消化不良を起こす場合もある。

 また、特に家庭教師選びは当たり外れが大きいので注意が必要。以下は瀬川松子氏が著書『中学受験の失敗学』(光文社新書、2008年)の中で指摘している、「金儲け主義の家庭教師会社」に踊らされないために確認するべきチェック事項の一部だ。

広告やホームページに、授業料に関する説明がない。もしくは、広告やホームページに載っている金額をはるかに上回る授業料のコースを営業担当者が勧めてくる。

いつの間にか、当初は週1回のはずだった授業が週2回に、90分のはずだった授業が2時間になる方向で話が動いており、断れない雰囲気がある。

月謝制でなく、一括での授業料納入を求めてくる。

やたらと営業担当者の愛想がよく、話し方は教育者というよりセールスマンに近い。

「他のお子さんはみんなこれくらいやっている」「もっと指導時間を増やさないと間に合わない」など、不安を煽るような言葉で、契約や指導時間の増加を迫ってくる…etc。

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