(cache) 簡単だけど意外と高性能な石積み式石窯(作り方編１)

「地給知足的な暮らし」は「貧乏臭い・ケチ臭い・暮らし」、とも言えます。
でも「ケチ臭いビンボー暮らし」も、そう捨てたものではありません。
ビンボー暮らしは、お金をそれほど必要としない暮らしでもあります
そのため、お金稼ぎのために長時間、拘束されずにすみ、
その分を「ヒトが生きるための作業」の時間として使うことができます。
すると、ていねいな暮らしが可能で、幸せを身近に感じられたりします。
そして、そのポイントは、もしかしたら……「知足」？　
人間の欲望は際限がなくて、お金をいくらかけてもいつまでも満たされません。
でも逆に、小さなちょっとしたことでも、幸せに感じられることがあったりします。
　……不思議ですね。

　材料さえ用意できていれば、ほんの30分で作れてしまうという、かなりいい加減だけど、でも意外と高性能な石釜です。当初、本格的な石窯を作る前のプロトタイプとして実験的に作ったのですが、これが意外と使い勝手が良くて、改良を重ねているうちに性能もあがってきました。というわけで、今回はこれの作り方を紹介させていただきます。

■お願い■最初にお断りしておきたいのですが、石はとても重くて、しかも高温になっていても外観からはそれが分かりにくかったりします。さらに自然石は品質が統一されているわけではないので、モノによっては割れたり崩れたりする可能性があります。もしも事故がおきてしまった場合でも、申しわけないのですが、責任を追うことはできません。特に身近に小さなお子さんなどがいらっしゃるような場合は、大きくなるまで石窯を作らない、という判断も必要かもしれません。そのあたりのことを考慮し、小さなお子さんがいない場合でも十分に注意して楽しんでいただきたいと思います。

　主な材料は、コンクリートブロックと御影石の平板です。これを上の写真のような感じで適当に並べます。ウチにはたまたま大きなコンクリートの平板が庭に落ちていたので、節約してそれをベースに使用しました。普通はこんなもの落ちていないでしょうから、ベースも御影石の平板を使ったらいいと思います。御影石の平板はホームセンターの園芸用品売り場に行くと敷石として売っています。30㎝×60㎝で厚み5㎝のものが、たしか一枚698円だったと思います。上記は初期のモデルで、火床(燃焼室)をかなり大きめにとってあります(一番上に写真はもっとスリムです)。これはパンを入れるとき、オキを取り出さずサイドによけて、火床の温度をできるだけ下げないようにしていたからで、二階建て石窯の場合は、もっと小さくてＯＫ。パンを焼くときに天板(ガスオーブンなどに付録でついてくる鉄製のお盆)を使うと便利なので、それが入る大きさにするといいと思います。

　で、コンクリートブロックの上に敷石を載せます。写真では、燃焼熱が火床の中で対流しやすいように入口を一段下げていますが、二階建て石窯であれば、任意のところを追加して過熱できるので必要ありません。基本的にはこれで完成。

　あとは雨よけに波板を載せ、ブロックむき出しだとあまりにカッコ悪いので、そのへんにあったレンガを側面に並べたりしました。また、枕木を井桁に組んで窯を地上から持ち上げ、使いやすい高さにしてあります。

　石窯というのは、火床で木を燃やして、その燃焼熱を石に畜熱し、石に蓄えられた輻射熱(遠赤外線)によってパンやピザなどを焼くというものです。そこでまずは、石を加熱するために、30分から1時間ほど火床で焚き火をします。石を十分に加熱することが出来たら、火床の火を掻き出し、そこにパンやピザをいれ、石の余熱で焼きあげるというものです。そのため、最初は温度が高いのですが、時間の経過と共に温度は下がっていきます。かといって石の温度をあげ過ぎると、3分とか5分でこんがりキツネ色になってしまいます。ピザのような薄いものならこれでいいのですが、パンの場合、表面が先に焼けてしまい、中が生焼けになってしまいます。このあたりの調整にちょっとしたコツがあるのですが、「石窯を使ったおいしいパンの焼き方」は長くなってしまうのでまた別の機会に紹介させていただこうと思います。

　スミマセン、石積み式石窯の作り方も長くなってしまうので、何回かに分けることにし今回はここまでとさせていただきます。その後、石積み式石窯は少しずつ変化し、写真のような二階建てタイプになりました。これだと追い炊きが可能なのです。このつづきは「追い炊き可能な二階建て石窯の作り方」で紹介させていただきます。

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KUMA 2010/10/16 23:46 パンはもちろん、ドライトマトがいいですね。炎での調理、いろんな展開楽しみです。

わたなべ 2010/10/17 01:40 　ＫＵＭＡさん、ありがとうございます。突然中断してしまいスミマセンでした。少し前に、ジモリまで往復し帰って来ました。今朝は、父親の容態が急変し、救急車を呼ぶことになってしまったり……怒とうの一日でした。でもどうにかいい方向で終わりそう、良かった。
　石釜で作るドライトマト、スモーク臭が微妙について逸品です。しかもパンを焼いたあとの余熱で作れます。でも、バクチでもあります。フタをあけたら、そこにはトマトの形をした炭が並んでいた、なんてこともありました(笑)

ジュン 2010/10/17 11:21 パンを焼いているけむりをみたら、サンマが食べたくなってしまいました、やはりサンマは石釜ではだめですか？
ベイシックな質問ですいません、、、

わたなべ 2010/10/17 19:25 　ジュンさん、ありがとうございます。サンマは焼いたことがないのですが、昨年、天ぷら廃油で走る人たちが集まってきたときに、マグロの頭(カマだったかなぁ？)を持ってきてくれた人がいて、それを丸ごと石釜で焼いておいしくいただきました。サンマは油をとじ込めるようにして焼きたいし、最後に強火で表面をパリッとさせたいからやっぱり炭火の方が適しているかも。ウチは油煙が付かないようにするため、霧吹きを水鉄砲のようにして炎があがったらその都度消火をしながらサンマを焼きます。扇ぎきるのが常套ですが、水鉄砲、オススメです。
　ただ我が家では、これからの季節は、薪ストーブで天然酵母のパンやサンマや鳥やきのこなんかを焼きます。薪ストーブだと扉がガラスなので中の様子が見えるので、炎が出やすいオキでの料理も可能だったりします。そのうち、薪ストーブ料理も紹介させていただきたいと思っています。陶板をうまく使って高さを調節すると、パンもかなりいい感じに焼けたりします。あー、なんだかお腹がすいてきました。

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「地給知足」がおもしろい？

2010-10-16

簡単だけど意外と高性能な石積み式石窯(作り方編１)