2010年9月15日 19時34分
知日派として知られるアーミテージ元米国務副長官は15日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、尖閣諸島沖での衝突事件をめぐる中国の強硬姿勢について「日本と米国との関係が冷たくなっているからこそやっている。どこまでなら許されるのか試している」との見方を示した。
アーミテージ氏は、日本政府のこれまでの対応について「正しい。慎重に対応している」と評価。そのうえで、長期的な対応として(1)「尖閣問題があるから」とあえて言わずに防衛費を少しでも増やす(2)フィリピン東方のパラオで行われる米海兵隊の訓練に自衛隊が参加して共同訓練にする--などのアイデアを挙げ、「挑発的にならずに、メッセージを静かに送ることだ」と中国をけん制する必要性にも言及した。【西田進一郎】