──深津絵里さんの印象は?
大後:『踊る大捜査線』シリーズが大好きで、よく見ていました。なので、あの作品の同じようなサバサバしたイメージを抱いていたのですが、実際にお会いしてみるとすっごく優しくて温かい感じの方で。撮影が終わった後も、深津さんの舞台などを見に行かせていただいたりして、本当に優しい方だな、と。
──原作者の西原さんが、うわさ好きの主婦役で出演していますが、お会いした印象は?
大後:最初は、すっごい柔らかい感じの方だと思ったんですけど、実際にお話ししてみるとすごく芯があるというか、フンワリしている中にも、真っ直ぐな思いがある方で、もっともっとお話ししたいと思うような方でした。
──「大人になる」ということについて描いた作品ですが、大後さん自身は、早く大人になりたいと思ったりしますか?
大後:小さい頃は、本当に早く大人になりたかった。大人になったらコーヒーが飲めるからとか、そういう小さな理由だったんですけど(笑)。今は、早く大人になりたいとは思わないですね。でも、ずっと子どものままでいたいとも思わないのですが……。今は、自分がどこにいるのか分からない。ちょうど、演じてきたなつみの高校時代みたいな感覚です。結婚とか将来のことも、まだあまり考えていません。
──大後さんと言えば、やはり『SAYURI』の印象が強いのですが、あの作品に出たことで変わった点はありますか?
大後:小さい頃は、習い事のような感覚でお仕事をしていて、この先どうしようとかはまったく考えたことがなかったのですが、『SAYURI』に出させていただき、完成した作品を見たときに、初めてこのお仕事を続けたい、と思いました。それから、自分の今後について考えるようになりました。「女優」という仕事に対する意識や感覚も変わりましたね。
──今後も機会があれば、海外の作品に出てみたいですか?
大後:そうですね。もう一度、挑戦してみたいです。
──最後に、映画を見た感想を教えてください。
大後:原作は、今まで見たことのないような色づかいが印象的でした。それが、映画ではどう映るのかが楽しみだったのですが、原作と同じように印象的で、すごくきれいでした。
(構成=MOVIE Collection[ムビコレ] )
(C) 2009西原理恵子・小学館/「女の子ものがたり」製作委員会 |
『女の子ものがたり』
●8月29日より渋谷シネクイントほかにて全国公開
[監督・脚本]森岡利行
[原作]西原理恵子
[出演]深津絵里、大後寿々花、福士誠治、風吹ジュン、波瑠、高山侑子、森迫永依
[DATA]2009年/日本/エイベックス・エンタテインメント、IMJエンタテインメント/110分
[見どころ]
グルメルポマンガ「恨ミシュラン」や「ぼくんち」など数々のベストセラーを世に送り出している人気マンガ家、西原理恵子の同名の自伝的作品を映画化。主人公の幼少期、少女期、成人後をそれぞれ森迫永依、大後寿々花、深津絵里が情緒豊かに演じている。様々な不安を抱えた主人公と友人が、時に反目しあい、時に励まし合いながら成長していく姿を繊細なタッチで描いた青春物語。