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クローズアップ2010:海上保安官「映像流出」 割れる「秘密」の評価(3/4ページ)

 ◇公開方針一転「官邸からストップ」 領海最前線、怒りと失望

 海上保安庁はそもそも、今回の衝突事件が発生した9月7日午前の段階では、映像を公開する準備を進めていた。現場の巡視船「よなくに」から衛星通信の秘匿回線で届いたビデオ映像を国土交通相など関係閣僚の視聴用に編集。政府が映像を基に事件の立件の可否などを判断した後、同様の映像を報道機関に提供する方針だった。

 だが、半日もしないうちに提供は取りやめになった。海保は理由を説明していないが、ある政府関係者は「官邸からストップがかかったと聞いている」と明かす。

 海保は過去の事件や事故では基本的に、報道機関の要請に応じて映像を提供してきた。日本の排他的経済水域(EEZ)は447万平方キロメートルと世界6番目の広さで、遠く離れた洋上でどんな事件事故が発生したのかを映像や写真で把握し記録できるのは海保だけだ。基本的に公開のスタンスをとり、報道機関の要請があれば、悪天候で洋上から電送される映像の精度が低かったり、海保の手の内を明かすことになる場合を除き、映像を提供してきた。

毎日新聞 2010年11月11日 東京朝刊

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