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滋賀汚水槽殺人、被告が全面否認=被害者と直前会う−車に血痕、状況証拠争点

滋賀汚水槽殺人、被告が全面否認=被害者と直前会う−車に血痕、状況証拠争点

 滋賀県米原市で昨年6月、交際していた派遣会社社員小川典子さん=当時(28)=を汚水タンクに落とし殺害したとして、殺人罪に問われた会社員森田繁成被告(41)の裁判員裁判が4日、大津地裁(坪井祐子裁判長)で始まった。森田被告は「わたしは殺していません」と起訴内容を全面否認し、無罪を主張した。
 森田被告と事件を直接結ぶ証拠がなく、検察側は状況証拠を積み重ねて立証する。公判には16人の証人が出廷し、判決は12月2日。裁判員がどう判断するか注目される。
 検察側は冒頭陳述で、森田被告が勤務先に派遣されていた小川さんと不倫関係にあり、深刻なトラブルを抱えていたと指摘。昨年6月10日夜、被告は勤務先近くのJR高月駅(同県長浜市)付近で小川さんと会っており、午後10時半ごろには、同駅から約15キロ離れた汚水タンク付近で被告の車と似た車が目撃されたとした。
 森田被告の車を調べたところ、助手席のマットやシートのスポンジ、タイヤホイール内側のブレーキドラムから、小川さんと同じDNA型の血痕が検出されたと説明。被告から小川さんへのメールは10日までの3日間に毎日21〜34回あったが、11日には2通、12日には1通も送っておらず、被告が事件の報道前に小川さんの死亡を知っていたことを示すと主張した。
 弁護側は、小川さんが森田被告と会った後、被告の車に乗り、1人で立ち去ったと反論。車の血痕は「事件と無関係に付着した可能性がある」とし、被告が殺害した証拠はないとした。(2010/11/04-13:12)

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