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【社会】

海上保安官聴取「これ以上続けば違法」 弁護士が地検に申し入れ

2010年11月12日 13時31分

 神戸海保の保安官に対する任意の事情聴取は12日、3日目に入った。この間、保安官は海保の施設内で宿泊し、事実上の拘束状態が続く。保安官と面会した高木甫弁護士は同日、「半分逮捕されたような状況は異常だ」として、東京地検に対し「(任意の聴取を続けるかどうか)早期に捜査方針を決めてほしい」と申し入れた。

 事実上の拘束状態での長期の聴取は、専門家らも問題視する。

 元検事の高井康行弁護士は「捜査当局も逮捕・起訴に値する事案かどうか、迷っているのでは」と分析。「事実上の逮捕状態で、これ以上続けば違法状態になる。判断のタイムリミットが近づいている」と指摘する。

 土本武司・筑波大名誉教授(刑法)は「大切なのは本人の自由意思。帰りたくないというのなら不当とは言えない」と前置きした上で、「在宅捜査の形を取っているのなら、家に帰すのが当然だ」と話した。

 日本弁護士連合会刑事弁護センター委員長の前田裕司弁護士も「本人の意思がポイントだが、事実上の拘束をこれ以上、続けることは難しいのでは」と指摘。「今後、逮捕するようなことがあれば、実質的な拘置期間が長くなってしまう問題がある」と話した。

(中日新聞)

 

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