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歩く力高いと要介護の危険性低下 mixi Check
美唄の高齢者調査、健診受診者も好結果
歩く能力の高い高齢者は要介護になりにくい――。国立長寿医療研究センター(愛知県)と北海道美唄市などの研究チームが、市内の75歳以上の高齢者190人(平均年齢80歳)を対象に実施した調査から、高齢者の歩行能力と要介護になる危険性との関連が浮かび上がった。
調査は2005年、06年に運動機能測定を行い、その後3年3か月にわたって追跡調査をした。その結果、調査の期間中に新たに要介護認定を受けたのは34人。5メートル歩くのにかかる時間で高齢者190人を速いグループと遅いグループに分類したところ、34人のうち9人が速いグループだった。遅いグループは25人で、要介護になる危険性は倍以上だった。
センターの牧迫飛雄馬研究員は「歩行能力が将来の要介護発生に影響を与える重要な要因の一つであることが確認された。歩行機能を維持する取り組みが重要だ」と話している。
また、市内の高齢者1106人を対象に、介護予防健診と要介護の関係を調べたところ、健診を受けた人は受けたことのない人より要介護になる可能性が低いこともわかった。
04~08年に健診を受けた人の要介護発生率が1・4%だったのに対し、1回も受けたことのない人では4・2%と3倍に上った。市では「健診を受けることが健康な生活を送る第一歩になる。まずは受診して」と呼びかけている。
調査は、貯筋体操などこれまで取り組んできた介護予防事業の効果を検証するため、市が同センター、札幌医科大、東京都健康長寿医療センターに協力を依頼して行った。
(2010年11月12日 読売新聞)
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