海上保安庁の鈴木久泰長官は11日の参院国土交通委員会で、海上保安官(43)が流出の関与を認めたという情報について「馬淵澄夫国土交通相に(10日)午前9時40分ごろにとりあえずの第一報を伝えた。詳細は後ほどということだった」と経緯を述べた。
10日の衆院予算委員会で馬淵氏は、自民党の中谷元・元防衛庁長官の質問に「昼休み中に報告を受けた」と答弁。鈴木氏が正しければ、馬淵氏は虚偽答弁をしたことになり、中谷氏は11日午後、「まさに虚偽答弁で、責任を感じず他人ごとのように思っている証拠だ。これだけでも辞任に値する」と語気を強めた。
馬淵氏については11日、野党から監督責任の観点から辞任を求める声が相次いだ。新党改革の舛添要一代表は記者会見で「国交相が最高責任者として責任を取るのは当たり前。辞任しないなら問責決議案を出すべきだ」と述べた。
民主党関係者は「馬淵氏は辞めざるを得ないだろう。仙谷由人官房長官や、警視庁の資料流出問題を抱える岡崎トミ子国家公安委員長まで辞任ドミノが広がる可能性がある」と話した。