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大阪市近代美術館、規模縮小し 平成28年の完成目指す (2/2ページ)
しかし、用地取得時の借金や利子などを含めた総事業費は約290億円にのぼる。建設用地の約4割にあたる6300平方メートルなどを民間に売却して建設費に充てるとしているが、不足するのは確実。民間から約100億円を目標に募るとしていた寄付も達成の見通しは不透明で、さらなる計画変更を迫られる可能性もありそうだ。
近代美術館は、市制100周年事業として昭和58年に北区中之島への建設構想が発表された。平成10年に策定した基本計画などによると、地下1階、地上8階建ての施設を約280億円(土地代除く)かけて16年度当初までに建設する予定だった。
しかし、国から購入した用地で環境基準値を上回る土壌汚染が判明したため、完成予定を23年度末に延期。16年には当時の関淳一市長が財政難を理由に計画を凍結したが、19年に就任した平松市長は計画を再開する意向を示すなど、方針は二転三転した。
市はこれまでにモディリアニの「髪をほどいた横たわる裸婦」など約千点を153億円で購入。大阪市出身の洋画家、佐伯祐三の「郵便配達夫」などの寄贈も受け、計4400点を保管しているが、大半は倉庫で眠っている状態だ。