南伊豆東海バス(下田市)は11日、記者会見で、路線バスの男性運転士(52)が酒気帯び状態で乗務したことを明らかにした。乗車前検査で分かったが、運転させたという。事故はなかった。
同社によると、男性運転士は今月9日、始業時に呼気1リットル中0・15ミリグラムのアルコール反応が出た。乗務時間が迫り、代わりの運転士がいなかったため、運行管理補助者が午前6時過ぎ~午後2時過ぎ、伊豆急行下田駅と須崎、白浜海岸などを結ぶ4路線で7往復計約115キロを運転させた。乗客は計40人弱。道交法は呼気1リットル中0・15ミリグラムで酒気帯び運転としている。
運転士は前夜缶ビール1本と焼酎1合を飲んだという。同社は下田署と国交省静岡運輸支局に経過を報告した。同社の親会社の東海自動車(伊東市)は「再発防止に努めたい」と謝罪した。【中村隆】
毎日新聞 2010年11月12日 地方版