クラウドコンピューティング関連の有力企業を国内外から大阪に集める構想が動き出す。11日にはクラウド型でソフト提供する米有力ベンチャー、シルクロードテクノロジー(イリノイ州)がJR大阪駅北側の再開発「梅田北ヤード」の中核施設への進出を表明。大阪では関西発祥の企業が本社を東京に移したり、オフィスビルの供給過剰が続くが、海外企業の進出を呼び水に北ヤードへの企業誘致にも弾みをつける考えだ。
大阪市内で11日、起業関連のセミナーに出席したシルクロードのフィリポスキー会長は、ホテルを除く外資企業で北ヤードへの進出を初めて表明した。2013年3月に完成する「先行開発区域」で、ベンチャー企業進出の受け皿となる中核施設「ナレッジキャピタル」に、日本本社を移設する意向も固めた。
シルクロードを誘致したのはナレッジキャピタルが提携しているベンチャー支援のサンブリッジ(東京・渋谷)だ。同社のマイナー会長が国内外のクラウド関連企業を北ヤードに集める「クラウドセントラル構想」を提唱。「日本の優れたベンチャーの世界展開を後押ししたい。そのためには世界中のクラウド企業が集まる場が必要で、北ヤードをその拠点にしたい」と強調する。
シルクロードのフィリポスキー会長はセミナーで「関西にはアジア展開をしている中小メーカーが多く、クラウドサービスの商機は大きい」と強調。「企業や自治体がクラウドの優れた使い手になれば、大阪が世界に冠たるクラウドシティーになれる」と抱負を語った。
シルクロードはまず、サンブリッジや財団法人の都市活力研究所(大阪市)が11年初めに北ヤード近くに新設する起業・ベンチャー支援施設に入居する。また、ナレッジキャピタルの運営会社などは異業種交流会などを月1回のペースで開き、ベンチャー支援に取り組んでいく。ジャスダック上場で大阪を代表するクラウドベンチャー、シナジーマーケティングの谷井等社長にも協力を要請。関西の有望ベンチャー発掘にも力を入れる。
北ヤードにはオフィスや商業施設、マンション、ホテルなどが入る高層ビルが4棟立ち並ぶ計画だが、リーマン・ショック後の不況の影響もあり、テナントがどれだけ集まるかは不透明。開発事業者12社が出資するナレッジキャピタルの運営会社ではクラウド企業誘致をロボットや新エネルギー分野と並ぶベンチャー企業誘致の核に据え、北ヤード全体の活性化にもつなげたい考えだ。
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