ロシア極東事業 日本企業受注
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ロシア極東事業 日本企業受注

11月11日 22時2分 twitterでつぶやく

北方領土問題をめぐって日本とロシアの政治的な関係がぎくしゃくするなか、ロシア極東に、効率のよいガスタービンを使って電力や暖房を供給する、総額200億円余りのプロジェクトを日本企業が受注することになりました。

このプロジェクトは、川崎重工と双日がロシア政府系企業との間で合意し、11日に発表したものです。計画では、ロシア極東に現在政府が建設しているパイプラインに沿った地域に、来年末から2014年までに、最新型のガスタービンを使って、電力と暖房を供給する設備あわせて35基を設置する予定で、総額は日本円で200億円余りに上ります。ロシアは世界有数の天然ガスの産出国ですが、極東では、これまでガスパイプラインが延びていなかったため、ソビエト時代に建設された石炭を燃料とするボイラーを使用しています。しかし、老朽化が進み効率が悪いうえ、二酸化炭素の排出の問題でも、天然ガスを燃料とする高効率で環境への負荷の低い設備の導入が急がれています。11日、川崎重工の工場を視察したロシア側の代表は「世界じゅうを探したが、小型のガスタービンは日本製が最も信頼できる」と述べて、さらに設備を増やしていく考えを示しました。日本とロシアの間では、今月初め、メドベージェフ大統領が北方領土の国後島を訪れたことから、政治的な関係がぎくしゃくしていますが、今回の合意は、そうしたなかでも経済交流が進んでいることを示すものとなりました。