中国漁船衝突事件映像流出問題 供述の裏付けが難航 逮捕に疑問を持つ警察幹部も
尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件のビデオ流出をめぐり、海上保安官への捜査が長引いている。
この海上保安官は、「船で映像を見た」、「映像をUSBメモリーに保存し、漫画喫茶から流出させた」と話しているということだが、警視庁では、本当にこの保安官が流出させた本人かどうか、裏付ける証拠を得られていない状況となっている。
警視庁は11日午後、海上保安官の自宅を家宅捜索し、私物のパソコンなどを押収したが、結局、映像を持ち出す際に使ったUSBメモリーは見つからず、供述の裏付けは難航している。
警視庁は、12日も午前10時ごろから、海上保安官の事情聴取を再開する予定だが、ある捜査幹部は、「発言の裏付けを慎重にしなければいけない。最低でも数日間の時間が必要」と話している。
一方、別の捜査幹部は、「法解釈が分かれている。警察内にも逮捕に疑問を持つ幹部もいる」などと話している。
警視庁は、今後も逮捕を視野に入れて捜査を続けていく方針だが、事情聴取はさらに長期化する可能性がある。
(11/12 00:05)