尖閣映像流出 「罪の意識ない」…保安官、船長に告白時
毎日新聞 11月11日(木)15時1分配信
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海上保安官の取り調べが続く第5管区海上保安本部が入る神戸第2地方合同庁舎前につめかけた報道陣=神戸市中央区で2010年11月11日、小川昌宏撮影 |
【流出したビデオ映像を連続写真で】
海保関係者によると、主任航海士は10日午前9時10分ごろ、巡視艇「うらなみ」(10人乗り組み、116トン)に乗務中、船長に映像投稿を打ち明けた。船長は洋上から神戸海保に報告し、海保から第5管区海上保安本部に伝わった。海保側は船長らを通じて主任航海士に捜査当局に自首する意向があるか尋ねたところ、「自首はしない。罪の意識がまったくないからです」と答えたという。
ただ、海上保安庁が刑事告発していることを踏まえ、「任意の聴取があれば応じるつもり」と述べたという。
巡視艇は午前11時ごろに神戸港に帰港。乗組員らが主任航海士を車で海保庁舎に連れていき、午後0時5分ごろ、捜査員に引き渡した。主任航海士は警視庁の2人と東京地検の2人からそれぞれ事情聴取され、同日夜は庁舎内に宿泊。11日午前に聴取が再開された。
神戸海保によると、主任航海士は当時、淡路島沖をパトロールしていた。その際、映像が神戸の漫画喫茶(ネットカフェ)から投稿されたと報道されていることが話題になると、急にふさぎ込み、船長が理由をただしたところ、自分が投稿したと打ち明けたという。
◇重い雰囲気…神戸海保
主任航海士が11日も引き続き警視庁などの事情聴取を受けている神戸市の神戸海上保安部。職員らは一様に言葉少なで、重苦しい雰囲気に包まれた。
「もう、こちらの手を離れているので……」。同保安部の幹部は出勤前の自宅前で言葉を濁した。職員の士気について尋ねると「うーん」と考え込み、今後の対応については、「出勤してみないと分からない」と述べた。出勤する職員らは一様に無言を貫いた。
同保安部を管轄し、同じ合同庁舎に入っている第5管区海上保安本部。ビデオの映像が、尖閣諸島を管轄する11管以外の複数の管区でも閲覧できた可能性が浮上したことについて、「本当に見られたのか分からない」と繰り返した。
5管は10日午前の段階で、毎日新聞の取材に「映像は保管していないし、ノータッチだ」とし、流出問題に関係がないことを強調。11日午前も、「5管で(主任航海士以外に投稿前の映像を)見たという話を聞いたことがない」と説明した。
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最終更新:11月11日(木)15時1分
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