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愛知 サルの死はウイルス原因

11月11日 19時30分 twitterでつぶやく

愛知県犬山市の京都大学の研究所で飼育されていたニホンザルが、鼻から出血するなどして相次いで死んだ問題で、専門家で作る委員会は、東南アジアのサルに存在するウイルスがニホンザルに感染したことが原因とみられるという調査結果を明らかにしました。このウイルスが人に感染しても、健康被害が出ることはないということです。

この問題は、平成13年以降、愛知県犬山市にある京都大学霊長類研究所で、鼻から出血するなどしたニホンザル50匹が相次いで死んだものです。大学では、専門家による第三者委員会で調査を進め、11日、京都市内で記者会見を開いてその結果を明らかにしました。それによりますと、死んだニホンザルからはいずれも、東南アジアに生息するカニクイザルの体内に存在する「サルレトロウイルス4型」というウイルスが見つかったということです。このウイルスは、カニクイザルでは症状が出ませんが、委員会では研究所で飼育していたカニクイザルからニホンザルに感染したことで、出血などの症状が引き起こされたとみています。委員会によりますと、このウイルスが人に感染しても健康被害が出ることはないということです。大学では、実験や治療の際にサルの部屋を分けるなどの対策を徹底することにしています。