過激な性描写を含む漫画本を出版したとして、わいせつ図画販売の罪に問われた出版社「松文館」(東京都豊島区)の社長貴志元則被告(58)の上告審で、最高裁第1小法廷(才口千晴裁判長)は、貴志被告の上告を棄却する決定をした。
決定は14日付。貴志被告に罰金150万円を言い渡した2審・東京高裁判決が確定する。
公刊された漫画本が「わいせつ図画」に当たるかどうかが争われた初のケース。貴志被告側は「社会通念上、許される範囲の性描写だ」と無罪を主張したが、決定は「わいせつ図画に当たると判断した2審判決は妥当」と述べ、退けた。
1、2審判決によると、貴志被告は2002年4月、都内の書店など16社に成人向け漫画本「蜜室」を計約2万冊販売。144ページの約82%が性描写で、女性を監禁したり、集団で暴行したりする内容だった。
読売新聞:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070615-00000315-yom-soci
----松文館ホームページ上のこの事件に対する報告---
読者の皆様へ
平成17年6月16日(木)、東京高裁は弊社代表 貴志元則に猥褻図画頒布被疑事件の地裁判決(執行猶予付き懲役刑)を破棄し、罰金刑を言い渡しました。(罰金150万円)
○裁判のポイント○
[1]写真・ビデオのわいせつ性とマンガは一線を引かれ、マンガは写真・ビデオより猥褻性がきわめて低いと判断されました。
[2]松文館は成人マークを入れ、ゾーニングして販売していた事が認定されたが、判決を無罪に結びつける要素にはなりませんでした。このことは今後の課題となります。
----松文館社長 貴志元則 からご挨拶-----
ご挨拶
当社が2002年4月に発行したコミック「密室」が同年10月に、わいせつ図画頒布の容疑で摘発されて、私をはじめ、作家、編集局長の3名が逮捕されました。
元漫画家の私は、コミック表現、ひろく絵画表現は憲法で表現の自由として保障されているとの主張を拘留中も貫き通しました。これに対して、検察側は刑法175条を適用して起訴しました。2004年1月 東京地方裁判所の判決は、懲役1年執行猶予3年でした。
私の主張は全面否定されたので、即日高裁に上告しました。そして、2005年6月16日の東京高裁の判決は、地裁判決を破棄して、罰金刑に減刑されました。
しかし、判決要旨は刑法175条のみの判断で「コミックは実写よりわいせつ性は薄い」という内容で、表現の自由については一歩も踏み込んだ判決ではありませんでした。高裁判決を踏まえて直ちに最高裁へ上告しました。
この間、3年近くの歳月が経過しましたが、間断なきご支援をいただいた、読者の皆様をはじめ、書店の皆様、取次ぎの皆様、そして作家、出版業界関係者の皆様に深く深く感謝し、心よりお礼申し上げます。
これから、最高裁での裁判が始まります。
結審までは、まだまだ長い道のりですが、皆様の励ましを心の支えとして「表現の自由」を獲得できるまで不断の努力を続けてまいりますので、今後とも御支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
2005/08/02
(株)松文館
代表取締役 貴志元則
http://www.shobunkan.com/news/index.html
松文館ホームページ
http://www.shobunkan.com/index.html
----松文館ホームページ上のこの事件に対する報告---
読者の皆様へ
平成17年6月16日(木)、東京高裁は弊社代表 貴志元則に猥褻図画頒布被疑事件の地裁判決(執行猶予付き懲役刑)を破棄し、罰金刑を言い渡しました。(罰金150万円)
○裁判のポイント○
[1]写真・ビデオのわいせつ性とマンガは一線を引かれ、マンガは写真・ビデオより猥褻性がきわめて低いと判断されました。
[2]松文館は成人マークを入れ、ゾーニングして販売していた事が認定されたが、判決を無罪に結びつける要素にはなりませんでした。このことは今後の課題となります。
----松文館社長 貴志元則 からご挨拶-----
ご挨拶
当社が2002年4月に発行したコミック「密室」が同年10月に、わいせつ図画頒布の容疑で摘発されて、私をはじめ、作家、編集局長の3名が逮捕されました。
元漫画家の私は、コミック表現、ひろく絵画表現は憲法で表現の自由として保障されているとの主張を拘留中も貫き通しました。これに対して、検察側は刑法175条を適用して起訴しました。2004年1月 東京地方裁判所の判決は、懲役1年執行猶予3年でした。
私の主張は全面否定されたので、即日高裁に上告しました。そして、2005年6月16日の東京高裁の判決は、地裁判決を破棄して、罰金刑に減刑されました。
しかし、判決要旨は刑法175条のみの判断で「コミックは実写よりわいせつ性は薄い」という内容で、表現の自由については一歩も踏み込んだ判決ではありませんでした。高裁判決を踏まえて直ちに最高裁へ上告しました。
この間、3年近くの歳月が経過しましたが、間断なきご支援をいただいた、読者の皆様をはじめ、書店の皆様、取次ぎの皆様、そして作家、出版業界関係者の皆様に深く深く感謝し、心よりお礼申し上げます。
これから、最高裁での裁判が始まります。
結審までは、まだまだ長い道のりですが、皆様の励ましを心の支えとして「表現の自由」を獲得できるまで不断の努力を続けてまいりますので、今後とも御支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
2005/08/02
(株)松文館
代表取締役 貴志元則
http://www.shobunkan.com/news/index.html
松文館ホームページ
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