みなさん、イジメをどう思いますか?僕は絶対にやってはいけないことだと思っています。イジメは卑劣な行為であり絶対悪なのです。絶対悪は正義の名の下に排除されるべき行為なのです。このことを前提に、僕のイジメられた経験を紹介します。
中学校のころ僕のクラスに片岡君(仮名です)っていう人がいました。彼と僕とは学会で知り合った仲で、大変仲良しでした。一緒にお題目をあげたり奉仕活動を行なったりと、片岡君はとっても明るい少年だったのですが耳がすこし弱く補聴器をつけていました。でもそんなに日常には問題はありませんでした。
いつの頃だったでしょう、クラスのイジメグループというのが構成され、誰かがいつも、そのグループに苛められていたのですが、ある頃からイジメの矛先が片岡君に向けられていきました。イジメグループは片岡君を「お経マシーン」「お前のかーちゃんは新聞布教戦士だ!」と罵り、からかい言葉の暴力攻撃をはじめたのです。直接の原因は片岡君の母が、イジメグループの家に折伏にいったころから風当たりが強くなってきたみたいなのですが、その前後関係は定かではありません。でも、彼を苛める事は良くないことであり、彼の信仰や信念も池田先生の素晴らしい教えを実践しているだけなのに、それを否定することは絶対悪だと思って、僕は立ち上がったのです!
「片岡君は正しい教えを実践しちょるだけじゃけー、いいかげんにしよーやー!」
結果は僕もイジメられる事になりました。
でも僕は耐えました。片岡君も耐えていたのです。でも二人で協力すればイジメも我慢出来ることだったのです。素晴らしい教えを理解出来ないから、このような人間の間の隔たりが出来るのですから。僕等はイジメと戦いながら、イジメグループをはじめクラスのみんなに「対話」を求め意見をぶつけあおうと言ったのですが、どんどん悪循環になり、イジメは卑劣さを増していったのです。
学会の教えは善であり、それを理解出来ない人間を救いたい。それが日蓮大聖人の教えであっても、よい教えを理解することは難しいのです。
僕は悩みました。そして僕は母に相談しました。すると母からは意外な言葉がかえってきたのです。
「春樹、おかあさんもね、最近違うとおもうんちゃ。青年部の人らのゆうこときいちょっても、ぜんぜん幸せになれんしねぇ。前世が悪かったんじゃろうか。おかあさん、学会やめようと思うんちゃ。」
僕の頭はぐるぐるしました。もしかしたら学会の教えは間違っていたのでは、と。そう思い出したらどんどん一人で悩むようになり、片岡君とも気まずくなりました。任用試験も受けるのをやめてしまいました。
それから僕は転校しました。片岡君とはそれいらい会っていません。
イジメも僕個人にとってみれば一過性のものだったのかもしれませんが、片岡君は元気にやっているのだろうか…。
今でもあの頃の夢を見ます。その度に片岡君には申し訳ないと思うのです。