仙谷由人官房長官は8日午後の記者会見で、日ロ関係について「平和条約を結べていないから、戦争状態を終わらせるにはどうしたらいいのかということだ」と述べ、第2次大戦の戦争状態が続いているとの認識を示した。しかし、実際には1956年の日ソ共同宣言で法的な「戦争状態」には終止符が打たれており、認識不足として野党から批判される可能性もある。
仙谷長官はまた、北方四島の一括返還を求めるかどうかとの質問に「基本線はそういうことではないか」と語った。ただ、これも「四島の日本への帰属が確認されれば、返還の時期や態様は柔軟に対応する」というのが政府の方針で、一括返還には必ずしもこだわっていないのが実情だ。
[時事通信社]