RIP SLYME / BAD TIMES リップスライム / バッドタイムス 全曲紹介

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DISC 1

完全試合

Single「マタ逢ウ日マデ」c/w(2000.11.23 Release)

メジャーデビュー以降のリップ・サウンドとはまったく質感が異なる極シンプルな鳴りのヒップホップ。ILMARIのヴァースだけ同じサンプリングネタから違うピアノのフレーズを切り出している。「親父のエロいダジャレみたいにならないようにだけは気をつけようって作ってた記憶がある」(PES)という歌詞は、女性をベッドへ導くまでの駆け引きソング。その結果は最後のガヤを聴いてのお楽しみ。

AIR CONDITIONER

Single「STEPPER'S DELIGHT」c/w(2001.03.22 Release)

記念すべき(笑)メジャー初のカップリング曲。リズムがズレているように聞こえるのは、FUMIYAが1拍目の場所を間違えて打ち込むも、そのまま突貫したため。歌詞は「本流みたいなところにいない方が実はすごく快適なんだ、亜流でいることが僕らに取っちゃ快適なんだ」(RYO-Z)といった内容。メジャー進出した彼らのアティテュードが垣間見られる曲。

BLOSSOM

Single「雑念エンタテインメント」c/w(2001.06.27 Release)

SUが正式加入したとき(98年)に、ライブでSUが歌える曲がない、ということで作られた本作で最も古い曲。実際、桜が咲く頃に作られたため、このタイトルになった。90年代ヒップホップの香りが漂うサウンドだが、途中でビートが速くなる部分の音と歌詞は、本曲のリリースが決まって、あとから加えたもの。その言葉には自分たちの自信と、大きな花を開かせる自分たちの将来への期待(予見含め)が詠まれている。

FRESH

Including Original Album『FIVE』(2001.07.25 Release)

『BAD TIMES』制作にあたりオフィシャルサイトで募集されたファン投票で2位を獲得。彼らが最初に行った渋谷club asiaでのワンマンライブ(2001年2月)で披露された「マンボのもんじゃい」(未CD化)のリズムパターンをベースにして作られた高速ラテン風味チューンで、4MCが繰り出すハイテンポの細かい掛け合いがさらにグルーヴを加速させる。夏の暑さを吹き飛ばす爽快な一発。

ジャッジメント

Including Original Album『FIVE』(2001.07.25 Release)

Black Bottom Brass Bandとコラボレーションして作られた、ニューオーリンズのパレードを想起させるナンバー。ゆったりとしたテンポの賑やかな曲だが、歌詞で言ってることはマジメ。♪くれる物もらい おそるおそるとジャッジメント♪はメジャーデビュー後の心境を反映したライン。「チャンスを頂いたら、いろんな選択肢があるけどちゃんと自分たちで判断してやっていきましょ、っていうのをテーマにしてた」(SU)。

Today

Single「One」c/w(2001.10.11 Release)

「今日1日を大切に。今日と言う日を忘れないように」という思いを、1日の時間の経過を朝昼夜と追いながら書いた曲。サウンドも夜明けのまどろんだ感じから始まり、徐々に光が差して明るさが増し、ラストは軽やかなボッサへと変わっていく。ライブで演奏される機会の多い曲で、この曲をライブでやると収録されているシングル「One」が物販で売れるという定説がある。

DISCO-MMUNICATION

Single「FUNKASTIC」c/w(2002.03.27 Release)

リップが初めて曲作り合宿を行った「FUNKASTIC」のセッションで、4MCが「FUNKASTIC」のラップ作りに悩む中、FUMIYAがその空き時間を利用し、スクラッチ音のひとつひとつにまでこだわりまくって制作した曲。オールドスクールなヒップホップに、ディスコはディスコでも「Saturday Night Fever」(ビージーズ)ではなく、「All Night Long」(メリー・ジェーン・ガールズ)の方のテイストを加えたダンスナンバー。

HOME

Single「FUNKASTIC」c/w(2002.03.27 Release)

アコギのリフが一瞬「One」を思い起こさせる、力強くもセンチメンタルで、ほっこりしたムードが漂うナンバー。歌詞は、『機動戦士ガンダム』の最終回でアムロレイが放つ名台詞「僕にはまだ帰れる場所があるんだ。こんなにうれしいことはない」がモチーフ。PESはそれをリリックに借用、他のメンバーもそれぞれ、過去にインスパイアされたお気に入りの言葉やセリフをちりばめている。

Bright in time

Single「楽園ベイベー」c/w(2002.06.26 Release)

ピート・ロックを師と仰ぐFUMIYAのサウンド嗜好が伺える、スモーキーな浮遊感に包まれた90年代ヒップホップ調の一曲。FUMIYAいわく「ずーっと聴いていられるループって感じ。結局そういうのが好きなんだよなぁって思います」。歌詞に描かれているのは、クラブでオールした朝帰りの風景。PESの「またもやドア開けば朝もや」は名パンチライン。

By The Way

Including Original Album『TOKYO CLASSIC』(2002.07.24 Release)

4MCのアカペラから始まるオールドスクール乗りの自己紹介ソング。当初からライブ向けに作っていた曲で、フックの原型はDragon Ash企画・主催のイベント「Total Music Communication」第1回(99年)出演時にすでに披露されていた。ちなみに「By The Way」はILMARIがインターナショナルスクールに入って初めて習った英単語であるとか、ないとか。

花火

Including Original Album『TOKYO CLASSIC』(2002.07.24 Release)

打ち上げ花火の儚さや、散ったあとのもの悲しさやテーマにした、しんみり情緒あふれるナンバー。ただ、RYO-Zだけは花火がパッとハジける一瞬をパッションに準えて作詞、そこだけ雰囲気が違っているところがいい味付けとなっている。「花火」の正確な英語表記は「Firework」だが、敢えて「Fireflower」と歌ったのはPESのこだわり。Dragon AshのKjがベースで参加。

WHY

Single「BLUE BE-BOP」c/w(2002.11.27 Release)

逆回転サウンドやアラビアンな響きの声ネタがアクセントになった、酩酊感というかアシッド感がある曲。身近な周りで起こる不思議なことや割り切れないことに対しての自問自答がテーマ。ただしカタルシスを得ることが目的でなく、「普通に生活しててわからないことはあるけど、わかる・わからないじゃなくて、ずっとやっていくことやそのプロセスが大事」(ILMARI)という思いから書かれている。

VIP SLYME

Single「BLUE BE-BOP」c/w(2002.11.27 Release)

ネイティブ・タン辺り(特にデ・ラ・ソウル)のサウンドを彷彿させるユーモラスなヒップホップ曲。歌詞には自分たちが夢想するVIP像が描かれているが、RYO-Zの歌詞が"ネックレス ピアス リング"程度で始まるのがなんとも庶民的(笑)。なお、2005年開催のクリスマスライブ「VIP'S LIVE」では、ヴァース部分になるとSP2人が出てきてMCを守るというVIPな演出でこの曲を披露。

BOUND to REBOUND

Single「JOINT」c/w(2003.06.18 Release)

ファンキーなビートに、ロック調のノイジーなギターが派手に差されたフロアチューン。最初からライブ向けに制作された曲で、前年冬に行われた「Hotter Than July」ツアーでお披露目。「ダンダンダン!」と三連で刻まれるアタックの強いリズムに初耳でも思わず体が動き出す。制作にあたってFUMIYAがイメージしていたのは、ビースティ・ボーイズ。

チェッカーフラッグ

Including Original Album『TIME TO GO』(2003.07.16 Release)

トレモロ奏法っぽいギターとスペイシーなSEが印象的なドライブ感あふれるナンバー。トラックを聴いたRYO-Zが昔あったアーケード用レーシングゲーム「チェッカーフラッグ」をイメージし、歌詞は4MCでバトンを受け継ぎレースをしているような内容に。RYO-Z→SU→ILMARI→PESの順で、ランニング、自転車、バイク、ロケットと、どんどんスピードが増していく。

虹

Including Original Album『TIME TO GO』(2003.07.16 Release)

ファン投票3位獲得曲。実は「One」のタイミングでほぼ完成していたものの、一度PESが「待った」をかけて、さらにブラッシュアップさせた自信作。テーマは引きこもりというか、「曇った心が晴れるように」(PES)。壮大かつ清澄な印象を与えるオープニングの音階は、PESがある日ギターを弾いていて偶然見つけた和音。ネイチャー系の番組に似合いそう、ということでタイトルを「虹」にしたとか。

DISC 2

ミニッツ・メイド

Including Original Album『TIME TO GO』(2003.07.16 Release)

ファン投票1位獲得曲。サウンドは微笑ましい感じで、一聴、あっさりしているが、リズムは常に一拍目が抜かれているなど、アレンジは凝っている。スタジオワークをそのまま切り取るというテーマで作られたため、歌詞カードにはトラック作り並びに作詞した日時を明記。歌詞もその場の状況説明に終始。そのテーマ性からタイトルがこうなっている(英表記するとMinutes Made)。

ジグソウル

「Dandelion」c/w(2004.03.17 Release)

多種な音源やメンバーの声を細かくカットアップして作られたフィジェットなダンスチューン。FUMIYAは西ロンドン発祥のブロークンビーツをイメージして作ったとのこと。トラック作りはツウ好みでも、サビはばっちり歌えるなど、仕上がりがキャッチーなのがリップならでは。ILMARIの「帰るよ、俺…」という台詞に続くコントっぽい終わり方も含め、遊び心あふれる一品。

Twilight

「Dandelion」c/w(2004.03.17 Release)

当初、仮タイトルが「ナイトメア(悪夢)」だったという、不穏な感じで始まるミステリアスな雰囲気の漂うナンバー。Twilightは夕闇、つまり昼と夜の間の時間帯ということで、歌詞は昼と夜、黒と白、美女と野獣、大人と子ども、上と下、素面と酔っぱらいなど、対照的なものがモチーフに。ILMARIは「男と女」の狭間を書こうとしたところ、あやうくオカマの歌になりかけたとか(苦笑)。

SPASSO

「黄昏サラウンド」c/w(2004.10.06 Release)

パルコ「SHIBUYA TO PARCO」のCMソング。「そもそもパルコって何だ?」というところからテーマやタイトルを思考(答:イタリア語で公園の意味)。公園なら散歩、散歩をイタリア語にするとSPASSO、散歩してれば毎日楽しい発見がある、毎日新しい発見をしていこう、と発展させた。おもちゃ箱をひっくり返したようなSEは街の賑やかさの再現。散歩なのに、途中でブクブクブクと水に潜っちゃうのは、リップらしいご愛敬。

M・I・L・K

Including Original Album『MASTERPIECE』(2004.11.03 Release)

軽快なシャッフルリズムに、60年代ガールズグループのコーラスと、カントリーやブルースのエッセンスを加えシェイクしたような一曲。歌詞のサブジェクトは牛乳。だが、冒頭のRYO-Zは朝の健康的なシーンを描いているのに、ラップがバトンタッチされるにつれ、どんどん"牛乳"の解釈がズレていくのが聴きどころ。ラストを締めるPESの"ミルク"はかなりエロい。

slowdown

「Hot chocolate」c/w(2006.01.25 Release)

SUが初めてカップリング曲を手がけたナンバー。ジャズからネタを拝借しつつも、仕上がりはヘコヘコ踊りたくなる祭り囃子っぽい曲になった。タイトルからは「スローライフのススメ」的な内容を想像するかもしれないが、SUが考えていたのは、せっかちな現代社会へのアンチテーゼ。ダラけてたり、ノンキだったり、自堕落な生活を「ええじゃないか」と歌った、ゼロ年代のスーダラ節。

ナイトライダー<RIP SLYME ver.>

Single「ラヴぃ」c/w(2006.07.05 Release)

「リップスライムとくるり」名義で出したシングルに収録。ファンキーなリフやカッティングの複合グルーヴが気持ちいいトラックは、くるりが発売より3年くらい前に作っていたもの。そこにリップがラップを乗せ、その曲にインスパイアされ同名曲の<QURULI ver.>が作られた。"ライダー"だけに旅情を感じる曲で、くるりの岸田繁は「旅してるアニメの歌っぽい」とコメント。RYO-Zいわく「くるりverがオープニングで、俺らのがエンディングみたいな」。

Night Flight

「ブロウ」c/w(2006.10.25 Release)

細かいリズムが折り重なったエレクトロニカ系のサウンド。歌詞のテーマは夜だが、「いつもの感じだとクラブの方向に行っちゃうから、夜、ひとりで部屋でまったりしてたら妄想が膨らんでだんだんテンションが上がってくる、みたいなことをテーマにした」(RYO-Z)。フックがウィスパーで歌われているのも、夜中にこそこそ喋ってるイメージから。イントロと真ん中とアウトロに(曲に関係なく)鈴虫の鳴き声入り。

Present

Including Original Album『EPOCH』(2006.11.29 Release)

ハネたピアノとモータウン・サウンドっぽいベースラインが印象的な、軽妙で可愛らしいミッド・ナンバー。トラックメイクはPESが担当。当初は、クリスマスぽい曲を作ろうというところから始まったそうだが、RYO-Zが「クリスマスしか歌えないのはもったいない!」と力説。「ちょっとしたことでもプレゼントをあげよう。そういう気持ちが大切だ」みたいなことが歌われている。

UNPLUGGED

「熱帯夜」c/w(2007.07.25 Release)

「熱帯夜」が『EPOCH』のタイミングでできていたため、じっくり時間をかけて制作できたという一曲。楽器の音色のひとつひとつに奥行きがあり、特に最後に加わる生演奏のストリングスがめちゃくちゃ艶やか。後半に向けてドラムの手数が多くなっていく感じは、ザ・ルーツ「You Got Me feat. Erykah Badu」をイメージ。テーマは、ふと訪れる無の瞬間や、たまには自分をオフってリラックスしようということ。

obsession

Single「SPEED KING」c/w(2007.11.07 Release)

「『スターウォーズ』のダースベイダーみたいなイメージで作った」(FUMIYA)というリップ史上最も暗黒な世界観を持つナンバー。「obession」とは憑依という意味だが、「普段は大人しく暮らしてるけど、週末の夜に出掛けて行ったら別人のようになるだろ」(RYO-Z)ということを歌いたかったそう。一聴、ホラーソングかと思いきや、実は真っ黒なグルーヴに飲み込まれてもっとハジけちゃおうよ、というフロアチューン。

残念ボーイ

Including Original Album『FUNFAIR』(2007.11.28 Release)

PESとILMARIの2人でおくる泣き笑いセンチメンタルチューン。残念ボーイという言葉はリップの面々が先輩たちからよく言われていた言葉で、リリース当時、ILMARIは「いちばんオリジナルはRYO-Zくんだったんだけど、結婚して残念じゃなくなっちゃったから、PESくんが"この曲で残念ボーイをやらない?"って言い出して」と語っていた。が、そんな彼も今や結婚(祝!)。それにしても曲中の「雨でも傘をささずに風邪ひく美学」は秀逸なパンチライン。

Supa Sonic

Single「太陽とビキニ」c/w(2008.07.30 Release)

PESが「80年代のロックをシンセだけでやる、みたいなイメージで作った」という激キャッチーな清爽疾走チューン。Supa Sonic=超音速というところから、やりたいことがあったら早めにやろうとメッセージする歌詞に。「時間は音の早さで過ぎていくから、あっという間に人生終わっちゃう。だからやりたいことがあったら突き進めって」(PES)。

Supreme

Single「STAIRS」c/w(2009.2.25 Release)

前年のクリスマス時期に配信リリースされたロマンティックなウィンターソング。服部隆之の編曲・指揮のもと、全編生オーケストラで演奏されたゴージャスな一曲になっている。歌詞は映画「シャイニング」の1シーンから着想。そこにPESは映画「ニューヨーク東8番街の奇跡」、SUは映画「Shall we ダンス?」の世界観をプラス。曲中で女性とムードたっぷりに会話するILMARIは、たまたま声が掠れていたため、この声が録れたという奇跡も起こった。

トゥナイト

Single「マタ逢ウ日マデ2010~富田流~」c/w(2010.06.30 Release)

FUMIYAが「清涼飲料水とか爽やかな汗をイメージして作った」というドラムンベース調のアップナンバー。作詞にあたり、RYO-Zがお題にしたのは、「あなた以外とは踊れない」。一夜限りのラブアフェアを描いているが、歌詞の1番と2番では、踊る前と踊った後、もっと言えば、ヤる前とヤッた後みたいになっているところがポイント。

Good Times (Bad Times remix)by Y.Sunahara

新曲

FUMIYAが「大満足の仕上がり」というリミックス。ピコピコしたシンセ音が増量し、ざっくり言うと、ディスコ寄りだった原曲が、良い意味でローファイ感覚を持つテクノに生まれ変わった。砂原を指名した理由について、FUMIYAは「四つ打ちのトップクラスの人に間違いないし、ラップが乗ったトラックをあまり聴いたことがないから聴きたかった」とコメント。砂原のソロ作『LOVEBEAT』はいまだにFUMIYAの愛聴盤だそう。