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英首相訪中 ビジネス優先で「人権の欧州」地盤沈下 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:欧州
【ロンドン=木村正人、北京=矢板明夫】キャメロン英首相は9日、財務相ら4閣僚と企業のトップ43人を率いて中国を訪問した。温家宝首相との会談で人権問題に言及したものの、主要議題は対中ビジネスの拡大。フランスのサルコジ大統領も訪仏した胡錦濤国家主席との会談では、人権より商談を優先させたと批判を浴びた。「人権の欧州」の地盤沈下が進んでいる。
初の訪中となるキャメロン首相は人民大会堂で温首相と会談したが、ノーベル平和賞授与が決まった中国の民主活動家、劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の釈放要求には一切触れなかった。人権問題を議題には乗せたものの欧米の価値観を主張することは避けた。
10日の胡主席との会談でも人権問題に深入りしないとみられている。
訪中の目的は貿易や投資の拡大で、英紙は外交官、マッカートニー氏を首席代表とする英国初の訪中使節団(1790年代)以来の「大訪中団」と伝える。すでに英航空機エンジン大手ロールスロイスのエンジン7億5千万ポンド(約976億円)分や畜産品の売却が成立。キャメロン首相は2015年までに両国の貿易額の倍増を目指している。
サルコジ大統領も先の胡主席との会談では「人権」に触れたが、経済関係の促進を優先し、エアバス航空機102機の売却をはじめ大型商談を成立させた。
中国が財政不安を抱えるスペインとギリシャの国債購入を表明したことを考慮してか、10月の欧州連合(EU)と中国との首脳会議でも、EU側はチベット人権問題などを積極的に取り上げはしなかった。