戦争が終わったあとも不発弾となって住民を危険にさらすクラスター爆弾の使用を禁止する条約の初めての締約国会議がラオスで始まり、不発弾の除去や被害者の支援などについて話し合っています。
クラスター爆弾は、多数の小型の爆弾を空から広範囲にまき散らし、戦争後も多くの不発弾が残って住民を危険にさらすことから、国際的な批判が高まっています。この爆弾の生産や使用を全面的に禁止する条約がことし8月に発効したことを受けて、初めての締約国会議が、9日から、ラオスの首都、ビエンチャンで始まりました。開会式でラオスのチュンマリ国家主席は「ラオスだけでも、戦争終結後、5万人が被害にあっている。有効な手だてをいかに整えるのか、今回の会議で議論したい」と述べて、クラスター爆弾の被害根絶を訴えました。会議には、各国政府の代表だけでなく、爆弾の被害を受けた民間人やNGOも参加し、不発弾の処理や被害者の支援、それに、爆弾を保有する国々に廃棄に向けた計画をどのように作らせるかなどについて話し合っています。また、クラスター爆弾を大量に保有しながら条約に加わっていないアメリカや中国、ロシアなどへの働きかけについても意見が交わされることになっています。