強盗罪で執行猶予判決を受けた7日後に乗用車を盗んだとして、窃盗罪などに問われた杵築市大田石丸、無職、遠嶋智陽被告(31)に対し、大分地裁は8日、懲役10月(求刑・懲役1年6月)の実刑判決を言い渡した。開発礼子裁判官は「執行猶予で釈放されたが、真摯(しんし)な更生の意欲が乏しい」と指摘した。
判決によると、遠嶋被告は今年4月29日、杵築市内のタクシー会社の駐車場で、パチンコ店に行くため、とめてあった乗用車を盗んだ。開発裁判官は「具体的な就職活動はせず、パチンコで金を稼ごうとして車を盗むなどあまりに身勝手」と批判した。
同被告は08年8月に別府市内の路上で出勤途中の女性を押し倒し現金8000円入りの財布を奪ったが、「良心の呵責(かしゃく)があった」と今年1月に自首。強盗罪に問われ、4月22日に懲役3年、保護観察付き執行猶予4年の同地裁判決を受けていた。【深津誠】
毎日新聞 2010年11月9日 地方版