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長 浜 委 員: |
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政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長自見庄三郎君は、選挙制度改正という国民の参政権にかかわる重要な法案の審議にもかかわらず、中立公平であるべき委員長の職責に反し、理事会等における十分な合意形成も図らずに、委員長の職権において採決を強行しました。これは、議会制民主主義を破壊する暴挙であり、わずか三日間の審議でこのような重要法案の採決を行うなど、断固として容認できません。このような委員会運営を行う委員長自見庄三郎君は、今国会の重要法案を審議する政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会の委員長として、その職務を遂行するには不適当と判断しました。
本法案は、もともと参議院で与党単独で強引な審議、採決を行い、本院に送付されたものであります。与党は本会議質疑も行わず、わずか三日の質疑で採決を行ったことは、言論の府たる国会の任務を放棄するものと言わざるを得ません。
この三日間の審議の中でも、この非拘束名簿方式は、三百人から四百人に上る大量の名簿登載者の立候補が予想され、提案理由にある顔が見える選挙になるどころか、顔が見えないわかりにくい選挙になること、政策を競う選挙にはならず、同じ政党内の他の候補よりも一票でも余計にとろうとする熾烈な同士打ち選挙になること、旧全国区と同じ膨大な金のかかる選挙になること、さらに最大の問題は、個人名投票を強引に政党投票にすりかえるトリックの仕組みがあり、憲法第四十三条一項に違反する可能性が高いこと等々が明らかになってまいりました。しかし、提案者はこうした疑念にまじめに、理論的に答弁しようとせず、審議の深まりは実現されませんでした。
与党答弁を通じて、この法案は、顔が見えない、金がかかる、熾烈な同士打ちの最悪の仕組みであることが明らかになったにもかかわらず強行採決した理由はただ一つ、このままでは来年の参議院選挙で与党は勝てない、だから土俵を変えようとする党利党略しかないと言わざるを得ません。
しかも、久世前金融再生委員長の大京グループによる党費立てかえ問題、KSDからKSD豊明会、自民党豊明支部への金の流れなど、本法案と関連する疑惑の解明をめぐる審議も尽くされておりません。
国民にわかりやすい透明な審議を行うことは、国会に与えられた使命であります。こうした使命を放棄し、強行的に採決を行ったことは、まさに議会制民主主義の自殺行為と言わざるを得ません。政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長自見庄三郎君が、こうした審議の経過及び次々と疑惑が発生している状況を無視し、採決を強行したことは、断じて認めることはできません。
これが本動議を提出する理由です。 |
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鈴木(宗)
委員長代理: |
趣旨弁明は終わりました。
これより採決いたします。本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
起立少数。よって、本動議は否決されました。
委員長の復席をお願いいたします。 |
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