フリーライター宮島理のプチ論壇 since1997
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菅・仙谷・前原・岡田は同罪だ

 ようやく報道でも「ポスト菅」という話が出てくるようになった。ただ、仙谷氏がありえないのは当然だが、前原氏、岡田氏も「ポスト菅」にはなりえない。尖閣事件をめぐる「無能四人組」を決して許してはならない。
 8日の予算委員会で菅首相がこんな発言をしている。こういうことを必死に言うということは、「ポスト菅」が思いの外、近づいているということでもある。

「首相は今後の政権運営について、『どこまで頑張りきれるかわからないが、石にかじりついても頑張りたい』と述べ、引き続き政権運営にあたる意欲を強調した。民主党の近藤洋介氏の質問に答えた。
 首相は、日本の首相が頻繁に交代していることについて問われ、『この20年間で14人の首相が代わっているのは日本政治の大きなマイナス点だ。4年間の衆院の任期を一つのメドとして、4年間は一方の政党が頑張ってやる。4年後に解散・総選挙があった時に、継続するかしないか信を問う。そういう慣例になることが望ましい』と語った」(読売新聞Link

 無能な菅政権がなぜか続投できている不思議は、「コロコロ政権を代えるべきではない」という有権者の良心に支えられているということを、菅首相自身はよくわかっている。しかし、「コロコロ政権を代えるべきではない」というのは、普通の政治家に対して当てはめるべきものであって、菅政権のような異常な無能政権に当てはめてはいけない。無能だと判明した政権を続投させるのは、悪しき惰性である。ひょっとしたら、いまだに菅政権を支持(容認)している有権者は、ホンネでは「外交とか国益なんてどうでもいい。菅政権は、改革で奪われた既得権(社会保障など)を取り戻してくれたから許す」と思っているのかもしれない。
 菅政権は、これからもバラマキ・既得権護持政策を推進して、一定層の悪しき惰性を保ち、底堅い支持で権力を維持していこうとするだろう。しかし、「目先の既得権」のために無能者に権力を与え続け、外交を破壊するのは「亡国」にほかならない。悪しき惰性から目覚める有権者の数は、日に日に増していくはずである。
 そこで、「ポスト菅」が課題となってくる。私個人としては、民主・自民の大連立による石破救国内閣が望ましいが、別に谷垣氏や、それこそ小沢氏界隈の人物であっても構わない。要は、菅政権のような無能者ではなく、普通の政治家に政治を任せるという、当たり前の状況に復帰することが最優先課題なのだ。だからこそ、私は「改革派としての自分」をひとまず棚上げにし、「保守派(というより一国民)としての自分」を前面に出して、菅政権打倒を訴えている。
 ところが、「ポスト菅」として、前原氏や岡田氏、そして一部では仙谷氏の名前まで挙がっているという。おそろしいことだ。ここで、1つクイズを出したい。次の発言は、いったい誰のものだと思われるだろうか。尖閣事件初期の9月8日の記者会見発言である。

「わが国の法令に基づいて厳正に対処していく」

 この発言は、いつも歯切れのいいことを言って「毅然とした外交」をしてくれそうな前原氏のものだろうか。それとも、いつも「筋を通して曲がったことが嫌い」でこれまた「毅然とした外交」をしてくれそうな岡田氏のものだろうか。
 実は、「わが国の法令に基づいて厳正に対処していく」というのは仙谷氏の発言である。今では「弱腰外交」の筆頭とされている仙谷氏だが、尖閣事件の初期段階では、前原氏や岡田氏とまったく同じように、威勢のいいことを言っていた。「毅然とした外交」というのは、菅政権全体の方針だったのである。
 菅氏、仙谷氏、前原氏、岡田氏は、尖閣事件について等しく同罪だ。この「無能四人組」は、尖閣事件の初期段階で、戦略もなく「わが国の法令に基づいて厳正に対処していく」と威勢のいいことを言い、「強硬路線」を暴走した。しかし、中国との長期戦を戦い抜く覚悟はなかったから、すぐにひるんで船長を釈放し、わが国に「敗戦」をもたらした。
 本来であれば、初期段階で船長を強制送還し、早期に火消しをする「責任ある弱腰外交」をするべきだった。そうでないなら、何年もかかることを覚悟の上で、中国との長期戦に突入する「覚悟ある強硬路線」をとるべきだった。もちろん、「覚悟ある強硬路線」をとる場合には、最終的に「戦勝」するという戦略が伴わなければならない。
 菅・仙谷・前原・岡田の「無能四人組」は、「責任ある弱腰外交」も「覚悟ある強硬路線」も理解できていなかった。ただ単に脊髄反射で威勢のいいことを言いたいだけの無能集団だった。尖閣事件で日本が「敗戦」したのは、「無能四人組」に外交を預けていた時点で、必然、不可避だったと言える。
 尖閣事件では、仙谷氏が一貫して「弱腰外交」で、前原氏は一貫して「毅然外交」であり、仙谷氏が前原氏の邪魔をしたということを言っている人もいるが、それは大ウソである。「無能四人組」は一心同体で、最初は「毅然外交」でイキがっていたが、ビビってすぐ「敗戦」し、全体としてはただの「無能」だったというのが真相だ。
 だから、「仙谷がいなくなって、前原首相になれば毅然とした外交ができる」というのも、根拠なき妄想である。もし、本気でそういう妄想を抱いているのだとしたら、民主党政権誕生以来、何十回と繰り返されてきた「勝手に期待して勝手に失望する」プロセスを、懲りずにまだやるのかと呆れるしかない。
 内政面でも、菅氏の優柔不断や、仙谷氏の自己弁護だけが注目されがちだが、グダグダっぷりという点では岡田氏も前原氏も同じである。政策の是非はさておき、岡田氏は尖閣だけでなく、最近でも企業献金再開でグダグダぶりを見せた。
 一方、前原氏は岡田氏以上にやることなすことすべてグダグダである。「無能四人組」の中では、実は最もグダグダかもしれない。尖閣だけでなく、八ツ場ダム、JAL問題、高速無料化などなど、あらゆる問題で威勢のいいことだけを言っておきながら、その後は具体的な方法論も工程表もなく、グダグダになっている。野党時代には永田メール事件なんてのもあった。
 改革派としては、前原氏が「グッドコップ」として「改革つぶし」Link に加担していることも許せない。政権交代直後に、前原氏を絶賛していた自称改革派官僚は今頃どうしているだろうか。ひょっとしたら自称改革派官僚は、「改革つぶし」をするために、前原氏という「グッドコップ」を利用していた既得権派官僚だったのかもしれない。威勢のいいことを言って改革派を翻弄するが、改革を実行する能力をまるで欠いている前原氏は、したたかな既得権派にとって利用価値の高いパンダのような存在だろう。
 閑話休題。「無能四人組」は、A級戦犯を過剰に恨み、嫌うことでも共通している。彼らがそれほど「敗戦責任」に敏感なら、自分自身の「敗戦責任」にも敏感になってもらうべきだろう。菅・仙谷・前原・岡田の「無能四人組」は政界から永久追放というのが、彼ら自身による自己批判の結論になるはずだ。いずれにしろ、菅政権が打倒された場合、「ポスト菅」からは、「無能四人組」は絶対に排除されなければならない。

【注(誤解を受けないようにしばらく関連記事に掲示しておく)】私が菅政権打倒を言っているのは、自分自身の政治信条や政策選好と合わないからではない。もしそうだとしたら、総選挙の結果を受け入れられない単なる駄々っ子である。菅政権は、政治信条や政策選好の違いといったレベル以前に、日本の政界でも最底辺以下の無能者しか揃っていないということが判明したからこそ、非常事態的に菅政権を打倒するべきと考えている。菅政権の代わりはいくらでもいるし、「コロコロと変えるべきではない」という原則は、普通の政権に対して当てはめるものであって、無能と判明した政権に適用するのは悪しき惰性だ。無能政権を放置すれば、必ずや子や孫の代から恨まれることになる。私の立場、考えについては、「菅政権に『戦後処理』をさせるな」Link もご覧いただきたい。

救国内閣   ポスト菅   無能四人組  

— posted by 宮島理 at 07:06 pm  

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