いよいよというか何というのか、尖閣諸島沖での中国船衝突事件のビデオ映像が流出しましたね。まだ流出経路など不明な点が多いので断言できませんが、私は、国民の知る権利をないがしろにし、捜査当局に責任のすべてを押し付ける菅政権に対する国民・現場側の抵抗であり、復讐であると感じました。
というわけで、本日午前の仙谷由人官房長官の記者会見の関連部分全文を紹介します。ご本人も、「sengoku38」というハンドルネームを気にしているようです。とりあえず、まずはご一報まで。
【ビデオ映像流出問題】
記者.尖閣諸島沖の漁船衝突事件を撮影したビデオと思われるものが流出した。政府として把握している事実関係は。
仙谷氏.現時点では、ご指摘の映像がインターネットで配信されているということを報道で知っております。映像の内容等については現在、海上保安庁等において調査中であるとうかがっています。
記者.長官は映像を見たか。既に見たものと同様の映像が含まれているか。
仙谷氏.たぶん私は、朝のテレビ報道で見ましたので、インターネットで流れている映像すべてなのか、その一部なのか、テレビで放映している分がですよ、そこのところは分かりません。ユーチューブに流れたというふうに言われているわけでありますが、ユーチューブ自身を、私自身は見ておりません。
記者.海保や当局から長官は報告をどう受けたか。
仙谷氏.今のところは間接的。馬淵長官(ママ)から、現在調査中という報告を受けています。
記者.APECが始まる前に映像が流出した。対外的に及ぼす影響をどう考えるか。
仙谷氏.APECの前であろうとなかろうと、こういう映像、我々としては真偽を捜査しなければなりませんし、いずれにしても、現代的と言えば現代的なのかもしれませんが、ハンドルネームに「SENGOKU38」とかいうのが出て流れるというのは、私自身は真偽をちゃんと調査しなければいかんなと思っています。
記者.今朝ニュースで見たというが、その映像を見た感想は。
仙谷氏.感想というか、私が従前、捜査の当初の段階で見たもの、先般国会に提出する前段階で見たもの、ちょっと違う部分もあるような感じもしました。
記者.同じところもあったか
仙谷氏.それはそういうふうに。しかし、これだから、私どもが見ているものと同一であるかどうかはまったく分かりません。調査してみないと分からないと思います。
記者.外交への影響、日中首脳会談の見通しへの影響は
仙谷氏.私どもとすれば、影響なく日中首脳会談が行われてほしいなとこういうふうに思っています。
記者.中国側から何らかの反応は
仙谷氏.現時点では問い合わせがあったということの、外交ルートで問い合わせがあったということのようでございます。
記者.問い合わせは映像が本物かどうかということか
仙谷氏.外務省としては映像の真意についてコメントする立場にはないというふうにお答えしているようであります。
記者.映像流出により日本世論が中国が悪いとの声が高まったり、中国では日本の捏造との世論が高まる可能性があるが
仙谷氏.中国の方は何だと?
記者.中国では捏造とする世論が高まる可能性があるが、どう考えるか
仙谷氏.冷静に事態を注視することに尽きるんじゃないでしょうか
記者.捜査当局の証拠物が流出し、内部の関係者の関与が予想されるが、対応は
仙谷氏.まあ、あの、今調査中であるということでありますから、これはそんなに時間がかからないで、調査を捜査に移行させるかどうかという判断を我々がしないといけない、こういうことだと思います。
記者.閣議なり閣僚懇で取り上げられたか、総理から説明は
仙谷氏.閣議でも閣僚懇談会で2、3ご発言がありました。
記者.総理からは何か指示は?
仙谷氏.事態をしっかりと調査をして、原因究明をしなければならないと。こういうことをおっしゃってました。
記者.馬淵国交相や前原外相の発言は?
仙谷氏.外務大臣はございませんでした。国交大臣は現在、鋭意、調査中であるというご発言でした。
記者.これまでの国会に映像を提出するしないのやりとりで、限られた議員が見ていたが、それを超える範囲で流出した。この事態をどう受け止めるか。
仙谷氏.超えるものかどうか、これも調査中でありますから、あるいは全くの同一のものであるのか。どっからどのように出たのか、出てないのか。まったく全然違うものなのかの、この辺を調査しないといけないということで今、調査中です。
記者.現在調査中というが、映像コピーは官邸の関係者も持ちうるものだったのか
仙谷氏.99、99%官邸の関係者は持ち得ないものであります。
記者.当局の関与が疑われる資料流出が相次いでいることについては
仙谷氏.これは調査をしてみないと分からないわけでありますが、今あなたが仰ったような、あのお、もし仮にそういう事態であるとすれば、これは相当大きなメスを入れる改革が、あらゆるところで必要だと考えています。
記者.それはどういう意味でのメスか
仙谷氏.刑事訴訟記録が一般的に言って、もし仮にユーチューブに流れたことは、我々、国会に提出することについても相当な範囲、相当な部分といいましょうか、そういうことで、捜査記録である分だけ配慮しているわけであります。それがもし、それとは違うものであろうとも、それとおぼしきものが広く大衆的に、電波に乗ってというのか、こういうインターネットに乗って、ある種、もし出て行ったとすれば、それは捜査の観点から言っても予期せぬゆゆしき事態になるんじゃないでしょうか。
記者.テレビで見たということだが、一報はいつどの段階で
仙谷氏.あのお、今朝の1時少々後にユーチューブに流れているらしいという一方をうかがっています。
記者.自身の名前がハンドルネームに使われたことへの感想は?
仙谷氏.うん、まあ、その真偽はともかくとしてですね、テープ自身の、何か底意があるのかなというふうに思いますが。
記者.政府、行政当局における情報管理の甘さが露呈したと思うが、情報はどうあるべきか?
仙谷氏.政府一般もそうですけども、もし、これ事実である部分があるとすれば、捜査当局ですから。あなたがおっしゃるように政府一般の情報管理ということに留まらないんじゃないんでしょうか。ずっとこの席でも申し上げてますけども、捜査はやっぱり密行性というのが一番大事なわけでありますし、それから最近ではというか、今の日本の中ではプライバシーをはじめとした人権の擁護ということも要請されるわけでありますから、捜査資料が一般的に出て行くというのは、これは大変な事態ということになろうかと思います。
記者.国交大臣の責任は?
仙谷氏.まあ気がお早いことでありますが、すべて調査、遂げてからだと思います、はい。はい。
記者.映像のコピーがどの程度使われているかは把握されてますか?
仙谷氏.それも調査してみないと分かりません。
記者.総理への一報はいつか?
仙谷氏.うかがってませんが、私に入った、確定的な一報と同じ時間帯だと思います。
記者.長官は海保から直接連絡を受けたのか?
仙谷氏.海保ではありません。秘書官です。
記者.調査はどういう体制で行うのか?
仙谷氏.それは、あのう厳しい調査をもう始めてると思いますんで、それを私どもの方で点検する必要はあるかも分かりませんが、今のところどういう体制というご質問が、ちょっと意味が分かんないんだけども、海上保安庁がまず、どういう経緯で、まずはその真偽というか、海上保安庁の持っているものと今回のものの照合から始まるんじゃないでしょうか。どういうものなのかという確定からまず始まると思います。それはもう着手していると思います。
記者.結果的に国民が知りうるものとなったが、当初から一部の国会議員に限定することなく、国民に公開すべきだったと思わないか?
仙谷氏.さっきから申し上げてますように、捜査である以上、密行性が必要であり、かつまた密行性が許されると。密行性というのは皆さん方がおっしゃる公開とかいうこととはまったく逆の概念であります。で、それは時期を限ってなのか、つまり公判廷が開かれる法廷であれば公判になれば表に出てくると。ただその場合も、立証に必要な範囲ということに通常はなるんでしょう。つまり見せ物ではないという意味であります、捜査記録というものは。そういう観点で考えますと、今おっしゃったようなものであると私は考えておりません。
記者.ユーチューブはまだご覧になってないということだったが、自身のハンドルネームはどこから知った?
仙谷氏.私が見たテレビの画面に出てましたので、あれ!っと思いました。それで、ああいう文字ってのはどうして出るんだろうと。私あんまり自分でユーチューブとかそういうところに投稿したりすることしておりませんので、そうすと、それは投稿者が何か、ハンドルネームということで書き込んでというか書いて出すらしいですね、これ。私よく知りませんが。それで、あれっ!と思った。で、聞いてみた。そしたら、それはハンドルネームというんですよというお話いただいたんで、今、披瀝、披露したわけです。
記者.ユーチューブへの動画の削除依頼は政府からしている?
仙谷氏.私、聞いておりません。まったく聞いておりません。これ何か、削除されたといううわさというか情報、聞きましたが、削除されたんですか?
記者.現在見られない状態になっております。
仙谷氏.ああ、そうですか。(了)
by wnd37472
菅政権で改めて思う国民の権利…