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止まらぬ介護用ベッドの死亡事故 求められる介護する側の注意 (1/2ページ)
介護用ベッドの利用者が柵(さく)や手すりのすき間に首を挟むなどして、死亡したり、けがしたりする事故が止まらない。これまでに規格改正などの対策が行われてきたが、最近でも重傷事故が発生している。中には事故防止用部品が取り付けられていないなど、取り扱いに問題があったとみられる事例もある。事故防止にはメーカー側の取り組みはもちろん、介護する側の注意も求められている。
消費者庁によると、9月に起きた事故では、神奈川県内の老人保健施設で70代女性の頭が介護ベッドの手すりのすき間に入り、首の骨を折る重傷を負った。柵や手すりをめぐる事故では平成19年5月以降15人が死亡、22人が重傷を負っている。
もちろん、安全対策は講じられてきた。21年3月には、柵のすき間を狭くするなど日本工業規格(JIS)が改正された。改正前のものについては、メーカー各社が13年からすき間を埋める部品を無償で配布している。
だが、新規格適合品の普及はこれからなのが現状だ。業界団体「医療・介護ベッド安全普及協議会」(東京)の担当者は「施設や病院では最低でも12〜13年、長いところでは20年ほど使っているようだ」と説明、規格改正前に製造された柵や手すりが多数使用されているとみている。