尖閣諸島沖で起きた中国漁船による衝突事件の映像が、インターネットの動画投稿サイトに流出した問題で、検察当局が、サイトを運営する大手ネット企業のグーグルに通信記録の提供を要請したのに対し、グーグルでは「法律に基づく要請があれば、捜査に協力していく」としています。
この問題で検察当局は、衝突事件の映像が流された動画投稿サイトの「ユーチューブ」を運営するアメリカの大手ネット企業のグーグルに対し、投稿した人物に関する通信記録の提供を要請しました。グーグルの日本法人では、当局から要請があったかどうかについては、「個別の映像に関することはコメントできない」としたうえで「当局から法律に基づく要請があれば、捜査に協力していく」としています。一方、動画投稿サイトのユーチューブでは、今月4日の夜に、はじめに投稿された衝突事件の映像は、およそ10時間半後に削除されていますが、その後も、元の映像をコピーしたとみられる映像が次々に投稿されています。8日午前中の段階では、サイトに投稿された衝突事件の映像は、数百件から1000件以上に上るとみられ、この中には200万回以上閲覧された映像もあります。海上保安庁では、グーグルに対して、すべての映像の削除を要請しており、グーグルでは「サイトの規定に従って、映像に法令の違反などが確認されれば速やかに削除する」としています。