2010年9月14日 20時51分 更新:9月15日 0時2分
神奈川県秦野市の模型店で店主の増田守男さん(当時79歳)を刺殺したとして殺人罪に問われた同市曽屋1の無職、本村(旧姓・朝倉)健太郎被告(35)の裁判員裁判で、横浜地裁は14日、懲役18年の求刑を上回る同20年を言い渡した。高橋徹裁判長は判決で「無表情で人ごとのような法廷での態度から反省は全くうかがえない。求刑は軽すぎて受け入れがたい」と指摘した。
裁判員裁判で求刑を上回る判決は異例。公判で本村被告は「記憶にない」、弁護側は「抗うつ剤の副作用で心神喪失状態だった」と無罪を主張した。しかし判決は、防犯カメラを取り外す隠ぺい工作などから責任能力を認め、カメラに付いた指紋などから本村被告の犯行と断じた。その上で「記憶にないと詳細を語らず、真相を明らかにしようという姿勢がない」と非難した。
判決によると、本村被告は09年4月9日夕、店内で、増田さんの首や頭などを刃物で26回刺し失血死させた。【山田麻未】