2010年9月14日 11時28分 更新:9月14日 12時54分
民主党代表選は14日午後、東京・芝公園のホテルで開かれる臨時党大会で国会議員による投票を行い、党員・サポーターと地方議員の「地方票」を合わせて新代表が選出される。地方票で優勢とみられる菅直人首相を、国会議員票で上回る勢いの小沢一郎前幹事長が激しく追い上げており、両陣営は同日朝から態度未定の「中間票」取り込みに向け最後まで争奪戦を展開した。
首相は同日昼、陣営が東京都内のホテルで開いた応援集会に出席。国会議員約140人を前に「支えてくれた議員、特に1年生の勇気ある行動に心から感謝する。何としてもこの政権で日本立て直しの道筋をつけたい」と再選への意欲を語った。
小沢氏の選対会合は同日午前、国会内で開かれ約110人が参加。小沢氏は「私の政治生活の総決算、最後のご奉公。次の世代に私が捨て石となってもたいまつを引き継いでいきたい」とあいさつ。鳩山由紀夫前首相は「小沢一郎主導の日本に変えるため、覚悟のほどを示してほしい」と訴えた。
態度表明をしていない議員の中には、臨時党大会での首相と小沢氏の15分ずつの政見演説を踏まえて決める議員もいるとみられる。過去には演説が結果を左右したケースもあり、両氏は演説内容をギリギリまで調整した。
1日告示された代表選は、09年の衆院選マニフェスト(政権公約)の修正の是非や財源確保策、「政治とカネ」の問題、円高対策などが争点になった。首相を前原誠司国土交通相、野田佳彦財務相らのグループが支え、党内最大勢力を率いる小沢氏は鳩山氏のグループとの連携を柱に支持拡大を図ってきた。
同党は14日午前3時10分から、東京都内のホテルで地方票の開票作業を開始。党員・サポーター票は300の小選挙区ごとに多数を獲得した候補に1ポイント、地方議員票の100ポイントは得票数に応じてドント式で配分される。地方票が国会議員411人の投票(1人2ポイントの計822ポイント)を左右しないようにするため、結果は一括して公表される予定。午後4時前に新代表が決定する。【念佛明奈、倉田陶子】