2010年9月13日 23時31分 更新:9月14日 1時18分
内閣府は13日、民主党政権の目玉政策の子ども手当と高校の授業料無償化について、家計に与える影響の試算を公表した。民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)通りに、子ども手当を全額支給(月2万6000円)したうえで、各種控除を廃止した場合、全世帯(約5000万戸)の38%で所得が増える一方で、19%で負担が増加するとしている。
高山憲之・一橋大教授と、白石浩介・三菱総合研究所主席研究員の分析結果を公表した。子ども手当と高校授業料無償化の一方で、所得税の扶養控除や配偶者控除廃止が前提。
子ども手当の全額支給の場合、38%の世帯で平均年約23万円所得が増加。19%は、同4万3000円の所得減となる。64歳以下の勤労世帯のうち、専業主婦世帯の56%で所得が増え、40%で減る。
一方、現行の半額支給(月1万3000円)では、35%の世帯が同9万8000円の所得増。負担増は22%で、同4万1000円の減額。専業主婦世帯の54%で所得が減り、所得増の42%を上回った。
満額支給の場合、高校卒業前(17歳以下)の子どもがいる世帯はほぼ全世帯で所得が増えるが、半額の場合は子ども1人の世帯で76%にとどまり、24%で所得が減少、2人以上では所得増が9割を超える。【高橋昌紀】