京王新宿駅死亡事故:逮捕の男性を釈放 東京地検

2010年9月13日 11時49分 更新:9月13日 13時11分

 京王電鉄新宿駅(東京都新宿区)で先月23日、星槎(せいさ)大学長、佐藤方哉(まさや)さん(77)がホームと電車の間に挟まれて死亡した事故で、東京地検は13日、電車待ちの列にぶつかって佐藤さんを転倒させたとして逮捕、送検され、傷害致死容疑で取り調べていた東京都日野市の派遣社員、藤井幸則容疑者(42)を処分保留のまま釈放した。近く不起訴処分とする方針。

 捜査関係者によると、当初は酒に酔って他の乗客にぶつかったとみられていたが、その後の調べで、今年5月にめまいやふらつきを訴えて病院から薬を処方され、事故当時も服用していたことが判明した。地検は「他の乗客に故意に衝突したとはいえない」と判断した。

 事故で亡くなった佐藤さんは小説「田園の憂鬱(うつ)」で知られる作家、佐藤春夫の長男。【大場弘行】

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