みちびき:打ち上げ成功 H2Aロケットから分離

2010年9月11日 20時53分 更新:9月11日 22時5分

「みちびき」のイメージ図=JAXA提供
「みちびき」のイメージ図=JAXA提供
準天頂衛星「みちびき」を搭載し打ち上げられるH2Aロケット=鹿児島県・種子島宇宙センターで2010年9月11日(共同)
準天頂衛星「みちびき」を搭載し打ち上げられるH2Aロケット=鹿児島県・種子島宇宙センターで2010年9月11日(共同)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は11日午後8時17分、準天頂衛星「みちびき」を搭載したH2Aロケット18号機を、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。みちびきは約30分後、予定通り分離され、打ち上げは成功した。H2A打ち上げは05年2月の7号機以来12機連続の成功となった。

 みちびきは縦横約3メートル、長さ約6メートルの直方体で重さ約4トン。米のGPS(全地球測位システム)を補完し、精度を向上させることを目的とする測位衛星。日本のほぼ真上(準天頂)を通る軌道で周回するため、ビルの谷間や山間部などでGPSの電波が受信できない時間帯が大幅に減るほか、測位誤差も現在の10メートル前後から数センチ~1メートルに縮小できる。しかし、1基が日本のほぼ真上にいる時間は約8時間で、日本上空に常に衛星がある状態にするには、最低3基が必要となる。

 施設整備や打ち上げを含めた総事業費は約735億円。今後、高度3.3万~3.9万キロの楕円(だえん)軌道に到達する。【川島紘一】

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