年金不正受給:死亡の母親装い 神戸の73歳男を刑事告訴

2010年9月10日 10時40分 更新:9月10日 11時4分

 神戸市職員でつくる市職員共済組合は9日、8年間で約1300万円分の遺族年金を不正受給したとして、市内の会社員の男(73)を詐欺容疑などで兵庫県警に刑事告訴したと発表した。本来の受給者の母は8年前に94歳で死亡したが、母を装って毎年申請し生活費などに充てていたという。母の死亡届は出されており、戸籍や住民登録は抹消されている。

 高齢者の所在不明問題後の調査で判明した。組合によると、92年10月に男の父の元市職員が死亡し、母が遺族年金を受給するようになった。母は02年2月に死亡したが、男は自分で母の氏名などを書いた書類を提出、02年3月~今年7月分の年金を受け取ったという。

 組合は03年度以降、住民基本台帳ネットワークで受給者の生存確認をしているが、毎年、書類が出ていたため生存していると思い込んでいたという。住基ネット上、生存確認できない受給者は他に10人いたが、全員の生存を確認したという。【吉川雄策】

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