倉敷いがらしゆみこ美術館(明日絵)訴訟事件 <和解成立>
 
 
 
 
2006年3月24日、倉敷いがらしゆみこ美術館の代表責任者である<明日絵>の三城誠子氏との間で和解が成立しました。
和解内容を要約すると、
 
1 今後、倉敷いがらしゆみこ美術館において、無断で本作品関連の展示は行わない
2 今までの展示、表示についてはすみやかに、撤去する
3 水木は賠償金などの請求は一切しない。
4 水木HPにおける<倉敷美術館(明日絵)提訴>についての記述は削除する。
 
以上、
賠償金については、本来、無断展示を阻止することが目的であり金銭的な問題ではなかったので、了承しました。
また、水木HPの記述の削除を受け入れたのは、口頭でしたが、明日絵代表、三城誠子氏より「ご迷惑をかけました」ときちんと謝罪を受けたことによります。
この事件では謝罪を受けることは稀であり、そのお言葉は大切に心にしまいました。
 
最高裁判決後5年余りにわたって続いていた倉敷いがらしゆみこ美術館の無断展示が終了したことにより、これで日本国内での不正は(水木が知る限りですが)終了したことになります。
 
読者の皆様には本当に長いことご心配をおかけしました。
特にこの倉敷美術館の件においては、(このままではいけない)と、水木や弁護士事務所にご連絡を下さった方々に力強く背を押された思いです。まさに訴訟を決意しないと解決しなかった問題でした。
そして、解決した今後、本作品の風通しは少しはよくなってくることでしょう。
 
長い間、ほんとうにありがとうございました。








※追記

 

 

事件当初から、いがらしサイドのビジネスの一環として<美術館>運営がありました。

グッズ販売店として全国的に<美術館>がつくられる予定であったことが当時の倉敷いがらしゆみこ美術館の運営をしていた<向日葵>の資料に残っています。

 

その後、山中湖にいがらしゆみこ美術館(七彩社)が開館(現在は閉館)、また、<向日葵>が倉敷から撤退、判決後でありながら、同地に<明日絵>が運営する<倉敷いがらしゆみこ美術館>が新たに建築されました。

 

<明日絵>運営の倉敷美術館は、最高裁判決後も判決を意に介さず堂々と営業をつづけていて、やむなく訴訟にいたりました。

しかし、和解後も作品関連を撤去するという約束も、強硬に申し出ないとならなかったことが残念です。