米原女性殺害、選任手続き 1ヵ月長期裁判始まる
滋賀県米原市の雑排水タンクで昨年6月、女性の遺体が見つかった事件で、殺人罪に問われた米原市坂口、会社員森田繁成被告(41)の裁判員裁判の選任手続きが2日午後、大津地裁(坪井祐子裁判長)で始まった。4日の初公判から判決まで1カ月に及ぶ長期裁判で、裁判員への負担を懸念する声もある中、呼び出しを受けた裁判員候補者はいずれも緊張した面持ちだった。
大津地裁は9月24日に91人の候補者へ呼び出し状を送付した。仕事の都合などを理由に39人の辞退を認め、呼び出し状の不到達者を除き、最終的に46人の出席を求めた。裁判長の質問や抽選を経て、6人の裁判員と数人の補充裁判員が選ばれる。
東近江市の男性会社員(33)は「長期日程は知らなかった。選ばれても仕事を休めるかは会社に聞かないと分からない」と話した。
審理は4~22日の間に計10日間開かれる。その後、裁判官と裁判員は非公開の評議を数日行い、12月2日午後に判決を言い渡す。
起訴状では、森田被告は昨年6月10日午後9時ごろから翌11日午前1時ごろの間に、米原市伊吹の雑排水タンク付近で、交際していた長浜市今川町、会社員小川典子さん=当時(28)=の頭などを鈍器のようなもので殴って重傷を負わせ、タンクに投げ入れて汚泥で窒息死させた、としている。
【 2010年11月02日 15時26分 】